ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

マンツーマン

今日は,Jくんとマンツーマンでかなりの時間D論に関する議論を重ねました。D論のiterationの2回目をやっているところで,どこをどう直すべきか,あるいは内容がはっきりと理解できないところがあるのでそれを聞いたり...まあ,論文添削の過程でよくあることなのですが,今日のように長時間熱い議論を続けることは稀です。私が学生から離れているためにちょこちょことアドバイスできないためで,集中指導をするためにJくんにKEKに来てもらうのは今回で2回目になります。

わかったつもりで1回目読んでいても,本人から詳しく話を聞いてみると,自分が考えていたのと違う方法でsystematicsを評価していることがわかったりして,やっぱり,複数回のiterationは重要です。相当長時間やったので途中気が遠くなりそうになりましたが,Jくんのほうが私から主に質問される立場なので,きっとより疲れたでしょう。でも,これを乗り越えないとD論になりませんから頑張るしかありませんし,Jくんはこれまでも飄々とこういう難関を乗り越えてきているので,きっとやってくれることでしょう。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

久々ゼミ

昨日は,4月から総研大のM1となる学生とゼミをマンツーマンでやりました。しばらく学生とのゼミをやっていなかったので新鮮でした。学部時代は理論の研究室だったということで,実験屋がゼミでよく使う教科書の中で易しめのPerkinsを読み始めました。

新M1とはいえ高エネルギー物理の訓練を受けてこなかったので,実質新B4を相手にしていると想定してゼミを進めました。で,繰り返しになるのですが,新鮮でした。何がって,自分たちにとっては当たり前過ぎていつどこで学んだのかわからないことの数々を興味をもって聞いてくれるからです。基本的に少人数でやるゼミのよいところは,学生がどれくらい理解しているのかがよくわかるし,だからこそわかるまで説明できるところです。昨日はマンツーマンだったので,その特徴がさらに増幅されて,非常に濃度の濃いゼミとなりました。

ゼミと両輪でやりたいのは,実験の初歩です。大学でB4がよくやるような宇宙線中のミューオンの寿命測定あたりからやりたいのですが,KEKと大学との大きな違いに気付きました。大学だとそのような教育目的に使える器材がそこら辺に転がっているのですが,実はKEKには身近にそういうものがあるわけではありません。実際の実験で使うことを想定した検出器の開発などを進めていますが,そういうのはデータ収集システムが強力だけれど初心者がすぐに使えるようなものでなかったり,転がっているシンチレータが大きすぎたり,と,初心者向きのものではありません。ということを周りの人と話して,総研大があるからには学生教育用の器材も揃えるべきだなと思いました。

晩は,その学生の歓迎会と称して何人かで飲みに行きました。同年代で飲むのも楽しいですが,若い人と話をするのもやっぱり楽しいもんです。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

阪大物理関連のお知らせ

今回は阪大の物理学専攻関連のお知らせ2つです。

まずは,A川研究室のSさんが平成基礎科学財団の戸塚洋二賞を受賞したというお知らせ。3人の共同受賞で,ニュートリノと重水素の断面積測定による功績だそうです。おめでとうございます。いやー,身近(と私が思ってるだけかもしれませんが)な人が受賞するのは嬉しいものです。

もう一つは,素論のH谷さんの最終講義のお知らせ。3月13日の14時からで,詳しいことは物理学専攻トップページのEVENTSをご覧ください。講義の概要がカッコいいのでそのまま載せます。
===>
概要
大学に入学して、物理の明晰さと単純さに惹きつけられるきっかけとなったのはランダウ・リフシッツの教科書とアインシュタインの論文だった。やがて素粒子物理の研究にかじりついてみると、時はゲージ理論が自然の力を記述するという素粒子標準理論が確立されていくど真ん中であった。異なった相互作用を一つにまとめる力の統一は対称性の自発的破れがあって初めて可能になる。
アインシュタインの単純さの美学から豊かな自然を導く手立てが南部によって作られた。ヒッグスボゾンの発見はこの統一の描像を裏打ちするものであるが、学生時代からヒッグスボゾンは不可解と不満の種でもあった。原理が欠落している。正体は何か。今LHC実験も佳境に入り、解決の糸口が見えるかもしれない。実は時空には新しい次元があり、ヒッグスボゾンもゲージ原理の反映かもしれない。もう一つの夢のひも理論も現実のものとなるかもしれない。今を語りたい。
<===

いやー,やっぱ,違います。大学に入学してまずランダウ・リフシッツとアインシュタインですから。。。ランダウ・リフシッツの教科書はまだしもアインシュタインの論文って。

しかし,私との違いはさておき,言いたいことは非常に共感できます。ゲージ理論の美しさとヒッグスボソンの不可解さ。まさにそれこそが,今,私が高エネルギー物理をやっている理由と言っても過言ではありません。細谷機構を支持する実験結果が得られるとよいのですが。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

修論終了

自分が指導していた学生の修論発表は14日に無事終わりました。前日晩の練習時点で,発表のスライドはいい感じになっていましたが,喋り自身はまだかなり改善の余地がありました。けど,一晩で相当練習したのか,本番での喋りは非常によくなっていました。また,Y研究室の他のM2も無事発表を終えて,昨日の判定会議では3人が揃ってめでたく修士の学位取得となりました。おめでとう。

ちょっと前のエントリーでも書いたように,これで阪大の修論関係の業務は終了です。同じ内容の業務はこれからもKEKで続きますが,それなりに大きな一区切りなので感無量です。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

修論私の手を離れる

阪大の修論審査会は14, 15日。自分の発表1週間前までに審査員に修論を提出することになっているので,明日が実質的な締め切り。今年はIくんの修論の指導をしていましたが,私のチェックの後にY教授の最終チェックが入るので,実質的な締め切りの数日前には私のゴーサインが出てY教授に提出しなければなりません。

ということで,昨日の午後に私からのゴーサインが出て,論文自体に関しては私の手を離れました。阪大の博士課程の学生の指導はこれからも続けていきますし,修士課程の学生の指導も間接的にはすることになるかもしれませんが,指導教員として阪大の修士課程の学生の面倒をみるのはIくんが最後となります。そういう意味では,ある一つの区切りであるのは間違いありません。

一番最初に修論を書いたHくんとIくんに始まり,どの学生の論文もよく覚えています。こうやって後ろを振り返ると若干センチメンタルになりますが,D論に目を向けると,今D論を執筆中のJくんをはじめ阪大の学生3人の指導はまだ続きます。阪大との関わりはまだしばらく残りそうです。加えて総研大でも博士課程のHくんだけでなく,4月からは新たに修士課程の学生を迎えますので,センチメンタルになっている暇はなさそうです。春ですね。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |
BACK| HOME |NEXT