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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

イメージを伝えたい

月曜3限は電磁気学IIという授業。先週に引き続いての2回目です。今回は、何はなくともマクスウェル方程式ということで、続き物の前半である電磁気学Iという科目でやったはずのマクスウェル方程式の復習をやりました。まあ、電磁気学の授業なんて、私自身が一声20年ぶりですから、自分自身のリハビリ・復習ということでマクスウェル方程式をやったのですが、自分の理解の浅さも手伝って、教えるのはやはり難しいものです。

理論屋が好きそうな難しい教科書をやっているわけではないので、数学的に難しい操作があるわけではなく、式を導出するだけならそれほど難しくありません。しかし、その式の意味する物理的描像を伝えるのはなかなかの難問です。たとえば、∇・E=ρ/εという式があります。この式を見ると私は、電場、というか私のイメージ上は電気力線、が点電荷から湧き出てる様子が浮かびます。その湧き出てる量が電荷によって決まるというのはある意味当然というか、直感的にイメージしやすい描像です。ところが、それをそういうイメージを持ってない人に説明するのはそれなりの難作業になります。微小体積dVを考えて、∂E/∂x・dxdydz + ...とやって、左辺は湧き出しだよね、と図を交えながら説明しますが、式の変形や導出と違って、私が想起するようなイメージを本当に学生が持ってくれたのかどうかは確かめようがありません。でも、そのイメージがなかったら、観測・実験による法則と単なる数式のいじり方を知ってるだけで、「物理」がわかった、とは言えないと思っちゃうんですよね。というわけで、なんとか数式の持つ物理的イメージを学生に伝えようと試行錯誤しています。

ということを考えつつ、また別のことも考えます。

物理の人間から見ると、数学科のスタッフの教える数学というのは格式ばってるというか、物理の理解に必要なツールと言う意味合いから外れた数学だという印象を受けます。私が実験屋だから余計にそう感じるのかもしれませんが、一般的にそういう印象を持つ物理の教員は多いのではないかと思います。それと同様に、工学部のスタッフと話をすると、物理学科の教員の教える物理というのは、工学部の人の望む物理とは若干違うという意見を聞いたりします。つまり、工学部の人が学びたいのは物理そのものではなく、物理によって導き出される法則だったり、その応用の仕方(ナンチャラ問題を解くみたいな)だったりして、私が苦労してる部分なんてどうでもいい部分、とまでは言いませんが、さほど重要ではないと考えられている可能性があります。

でも、そういう可能性はありますが、私は工学部ではなく理学部物理学科の教員ですから、前述のようにやはりイメージを伝えることに腐心したい、と考えています。ちなみに、講義の対象は工学部でも理学部でもない、その中間(?)の基礎工学部・化学科。微妙なんですよね、どれくらい私たち物理に近いのか。

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