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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

数の暴力

しばらく前に新聞で読んだのですが、日本の経済が成長しない、デフレに喘いでいるのは、国民(=ここではお年寄り)の意志だという意見に思わず膝を打ってしまいました。

国策がダメダメなのは政局にしか興味がない政治家だとよく言われますが、当たり前のことながら彼らを選んでいるのは国民です。また、政局を重要視する政治家は世論調査など、国民の人気を非常に気にします。わかりやすい例だと、消費税増税を含めた財政改革をやろうとすると国民が強く反発し、支持率が下がってしまい、結局、改革を行えません。ここであえて消費税増税と書いています。それなりの所得のある人に対する所得税増税や、扶養控除の廃止とかはそんなに問題なく行えるのに、消費税増税は凄い反発を受けるということがポイントです。

つまり、どういう人の多くが財政改革に反対しているかというと、働く気のない人間と、お年寄りなんだそうです。って、伝聞形にしなくてもまあ明らかですが。さらに、重要なのはお年寄りの反対を受けると政治家は生きていけないということです。団塊の世代から上の人数が多く、しかも、お年寄りが多いのは地方で、一票の格差の大きさを考えると、人口比では比べられないほどお年寄りの意見が反映される選挙制度になっています。

ここではわかりやすい例として消費税を取り上げましたが、年金生活をしている人は、これまた当たり前ですがデフレ、低成長を好みます。それらも含め、その記事の要旨は、日本がデフレと低成長なのは、喘いでいるわけではなく、(本人たちにその意識はないだろうが)数の上で非常に優位なお年寄りの意見が強く反映されている結果で、それを少しでも緩和するためには、司法が頑張らなければどうにもならん、というものでした。この最後の司法が頑張って一票の格差の大きさを是正しなければならない、というのは、よく言われていることですが、それをデフレと結びつけるというのは、私にとっては非常に目新しい考えで説得力のあるものでした。

で、こういう記事を目にするたびに、国政なども含めたその国の方針や文化(?)など、いわゆる社会を作っているのは、そこにいる人々の多数決だ、という私の持論が強固なものになります。ただし、多数決を取る際には情報が必要ですから、その情報を操作しているマスコミの影響力は大きいかもしれませんが。しかし、マスコミにはバイアスがあるということを理解しないで、マスコミの言ってることを鵜呑みにするかどうかという判断の選択は強制されているわけではありませんから、やはり、国民性で社会が決まると言っちゃってもいい気がします。

上の新聞の例以外でよく感じることは、外国人に比べて極端に競争を嫌う人が多い日本社会では、世界的な競争に勝って、いや別に勝たなくてもいいですが大負けしないで、それなりの成長を遂げていけるとは到底思えません。日本の経済の構造からして、外国との戦いに負ければ成長なんてできないわけで、デフレだか低成長だか知りませんが、それを打破しようと思ったら、私たちが解析で戦っているように、誰もが誰かと戦わなければならないのではないかと、単純に考えてしまいます。でも競争は嫌いなんですよね。だったら低成長、いえマイナス成長を受け入れるしかありません。

あるいは内需拡大をできればいいですが、これも国民の意志で望まれているとは思えません。内需拡大するには、労働力人口増やすのが手っ取り早いですが、子育てに対する社会保障が日本は異常に少なく、そもそも多いお年寄りに対して(色んな意味で相対的に)手厚い保護をしてしまっていて、若い世代に対する社会保障が極めて低いです。これなんて選挙による数の暴力の典型で、内需拡大を望む人がいても、自分たちに対する社会保障の充実を望むお年寄りの意見が優先されます。つまり、国民(=多数派)は内需拡大は優先事項ではないということです。

しかし、払った税金と受けられる社会保障の期待値の比率を年代別に比べると愕然としますね。不平等とはまさにこのとこです。よくマスコミに叩かれ、国民のガス抜きの対象に使われるキャリアな人たちなんて、試験に合格すれば誰でもなれるのですから、機会が誰に対しても平等に与えられているという点で、凄く平等。特権階級でもなんでもありません。が、0歳児はいくら頑張っても60歳にはなれません。生まれてくる時代は選べないのに、年代によって受けられる社会保障/負担が大きく違うというのは不平等以外のなにものでもありません。普通に働いている人が、ヤクザに因縁をつけられ上納金を日々払っているのと同じです。

とまあ愚痴を言うつもりはないのですが(十分愚痴ってますが…)、高齢者と働く気のない人のために働かされている世代がいるという不平等、あるいは低成長は、多数決では国民の意志ということに結局なっているわけで、民主主義である限り仕方ないのかと、がっかりしてしまうのでした。

でも、悪い面だけ見ても仕方ありません。良い面もあるはずです。
…が、それが何か私にはすぐわからないので、これから考えてみます。

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