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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

理論の研究会にて

今月初めにK大学であった理論の研究会での講演に続き、今日は私たちの大学であった理論の研究会でLHCの話をしてきました。まだ探索初期の段階で、ATLASグループで公認された結果があまり多く出されていませんから、話せる内容は非常に制限されています。その中で、どうやって聴衆を飽きさせないか、まして、理論屋さん相手に実験の話をするのですから、どうやって自分のテリトリーで面白い話を作るかにかなり腐心しました。でも、参加者には優しい人が多く(?)、私の馬鹿な話にもついてきてくれたので、心地よくトークをすることができました。ありがたいことです。

研究会は、私たちの大学の理論屋のH教授がここ何年か(?)開催しているもので、H教授といえば余剰次元とH谷メカニズム。というわけで、余剰次元の研究会でした。実験屋の私にとってはこの世の話とは思えない講演もありますが、私が聞いてもそれなりにわかりそうな現象論の話、特に、H谷メカニズムで出てくるゲージヒッグスのコライダーでの信号に関する講演は面白かったです。

一言で言っちゃうと、というか、あまりよくわかっていないので、一言でしか説明できないのですが、現象論的に重要なのはHパリティというのがあって、ヒッグスが標準模型に登場する粒子対に崩壊できないという点です。逆に生成されるときは必ず対生成になります。SUSYのRパリティみたいなもんですね。Hパリティの証明についても説明されていましたが、講演内での説明だけでは私には到底理解不能。まあ、SUSYのRパリティも保存する必然性を私は完全に理解していませんから(必然ではないのでしょうね、破れているモデルもありますから。自然なのかもしれませんが。)、そこを気にするつもりはありません。

というわけで、結局、ヒッグスの信号は消失エネルギーだけということになります。なにしろ、実験的な特徴はそれほど多きくはない消失エネルギーですから、探索はかなり大変そうです。講演の中でも、信号の生成断面積と、バックグラウンドとなる標準模型事象の断面積だけから感度をラフに評価していましたが、LHCはおろか、ILCでもかなり難しそうです。ヒッグスを発見できないというときには生き残るモデルですが、ポジティブに発見するというのはなかなか大変そうです。

ゲージヒッグスを直接探索するのが難しいとなると、次に探せる物はKKタワーしかありません。となると、結局、実験屋的にはH谷メカニズムを仮定しない場合のRS模型探索などと、やることは同じになってしまいます。既存の模型とは違う特徴を持った信号を予言する模型だと探索してみようという気分になりやすいのですが、そういう信号がなさそうなのは残念でした。

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