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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

間接経費

[最後に追記あり(1/16)]

科研費などの競争的資金を獲得すると、その資金を獲得した研究者に対してではなく、その研究者の所属する研究機関に配分される間接経費というものがあります。それに対して、研究者が直接使用できる予算は直接経費と呼ばれます。科研費だと直接経費の30%が間接経費として配分されます。なんちゃら財団による助成金でも、大学は同様にオーバーヘッドとして徴収しているようですが、財団によってはオーバーヘッド徴収を禁止している場合もあり、私が獲得したとある財団からの助成金の場合はオーバーヘッド徴収禁止、ということで全額私が使用できました。

科研費の場合は、種目によって間接経費が付いている場合と付いていない場合があり、私もそれなりの額を間接経費として大学(研究科?)に収めているはずです。というか、私の管理下にはその予算は全く入ってこないので、ブラックボックスに吸い込まれているようなものです。前から思っていたのですが、この資金って何に使われているんですかね。とりあえず、使途を調べるためにググってみると、間接経費とは「科研費などの競争的資金を獲得した研究者の研究開発環境の改善や研究機関全体の機能向上に活用するため、研究機関に交付される経費。研究機関の長が当該研究課題の遂行に関連して間接的に必要と判断した場合、研究機関の長の裁量により執行することができる。」とあります…ふむふむ、って、全然何に使われているかわかりません。

建前としては、科研費などの補助金では研究に必要なインフラの整備などを行えないので(研究費補助金では、研究に直接かかわる経費しか払えません。インフラは研究機関が整備して然るべきもの、という考え方なのだと思います。)、一旦、大学の経費として吸収して、研究機関の研究環境の整備にも使えるようにし、より研究がスムーズに行えるようなサポートを可能にする、ということらしいです。

しかし、私に還元されたインフラの整備って何なのか不明です。私が研究で使ったインフラ系の費用は、わずかな電気代くらいだと思います。電気代や建物整備などのインフラ費用は、獲得した資金に応じて調整するのはあまりに面倒なので、一度大きな財布に集めて、そこから大学、あるいは研究科が纏めて支払うという構造になっているということは理解できます。けど、これって平等なシステムなんでしょうか。

間接経費を獲得した立場だからこんなこと言ってるわけではありません。競争的資金は獲得できるときもあればできないときもある、だからこそ、財布を大きくしてみんなで助け合おう、という考えには強く同意します。実際、一緒に研究をやっている別の大学の人にも予算のサポートを申し出たことがありますし、自分の予算に余裕があり、かつ、自分の補助金の目的が別の人をサポートすることにマッチしていれば、将来的にもサポートすることはやぶさかではありません。

が、しかし、です。私が気に入らないのは、大学というのは、ここは珍しくマスコミと意見が合うのですが、本当に成果主義とは無縁の世界です。あるポストを獲得するためには、その世界での実績が必要なのかもしれませんが、その後は、私の個人的な感覚では、かなり酷いです。友達と話をすると、日本の企業は一般企業でも実は結構窓際な人がいるのだそうですから、何も大学に限った話ではなく、終身雇用制度ではごく当たり前の現象なのかもしれません。ただ、大学の場合は、処遇が窓際な人も頑張ってる人もあまりにも一緒です。

間接経費の例では、せめて、どのように資金が使われたかは透明にして欲しいですし、過去に誰がどれくらいの貢献をしているかを明らかにして欲しいです。であればこそ、助け合おうという気になりますが、まったくのブラックボックスで処理されては、やる気が萎える一方です。悪平等は競争力を奪います。

[追記]
嘘か本当か知りませんが、アメリカの大学などでは獲得したgrantに応じて研究スペースなどが割り振られると聞いたことがあります。大学に研究スペースの場所代を支払う仕組みがあるらしいです。教授が自営業で、営業店舗をレンタルしてると言った感じなのでしょうか。さらに、これは本で読んだ話ですが、中国科学院の一つ、場所がどこだかは忘れましたが、研究員のランク付けが明確になされて、上位では莫大な研究費と給料が支払われ、下位だとその逆。さらに、下位5%だか10%になってしまうとクビになるのだそうです。勝負している国というのは、日本とは大違いです。

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