FC2ブログ

ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

自己嫌悪

いやー、参りました。昨日は、私たちATLASグループの定例ミーティングを夕方に終えた後、新型シリコン検出器のテストで苦労しているUくんの手伝いをしようと、一緒に実験室で作業をしたのですが…作業開始後間もなく、私が検出器を壊してしまいテストできなくなってしまいました…。Uくんの作業を加速させようと思ったのに、おもいっきり大ブレーキ。激しく自己嫌悪です。

テストしているものは、シリコンセンサーと読み出し用の専用ICが一体となったものなのですが、その検出器とさらに外部の読み出し装置は、ワイヤボンディングという非常に細い(数10μmでしょうか)ワイヤと溶接技術を用いて接続されています。溶接されているといってもそのワイヤは非常に繊細なので、何かに触れると力学的に壊れてしまいますし、手などで触ると塩分で性能が劣化してしまいます。強度的には10グラムちょいでワイヤが取れてしまうのではないかと思います。

そういうわけで、とにかくデリケートな部分なので注意が必要な箇所です。テストするときは、大抵カバーをつけた状態で行います。が、昨日は、カバーを外してテストしたくて、それでワイヤボンディングの一部を破損してしまいました。この特殊な溶接は大学ではできないので、KEKまで行かないとなりません。そうです、Uくんには申し訳ないのですが、KEKまで行って修理してもらわないとなりません。ついでに、検出器は1台だけでなく2、3台持って来てもらおうと思っています。

ちなみに、私が壊したから言うわけではありませんが、私たちが使うシリコン検出器最大の弱点は、このワイヤボンディングです。ピクセル型の場合は、バンプボンディングと言われる、まあ似たような(と言っていいかどうかは微妙なのですが)溶接技術を使って、シリコン検出器と読み出しICが接続されています。大量生産時の歩留まりも悪いし、テストした後に実機にインストール。そこで起こるトラブルもワイヤ(バンプ)ボンディング関連が多いと推測されています。そこで最近の流行として、センサー部と読み出しICのボンディング不要な一体型検出器(monolithic detector)が色々な場所で開発されています。Uくんがやってる開発というのも、その一環だったりします。

とまあ、色々書きましたが、言いたいことは一つ。Uくん、ごめんなさい。

研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<砲撃のニュースで思うこと | HOME | 違法≠犯罪?>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |