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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

守秘義務と科研費審査

ちょっと前に、裁判員制度での初の死刑判決か、という裁判結果が話題になりました。裁判員制度の判決は、今までの判例よりもだいぶ重いという印象を持っていたので、今回も死刑になるのかと予想していましたが、結果は死刑回避でした。懲役って、人生70から80年のうちの何割かの自由を剥奪してしまうわけですよね。日本だったら、例えば、子孫を残したいと思ってる人がいても、服役前に子供がいなくて、子供を作れる年齢のうちに出所できないと子孫を残したいという、かなり人間としての根源にかかわる権利を奪ってしまうわけですよね。

にもかかわらず、裁判員制度になってからは、被害者感情なんていう論理的にはオカシイと思われる事由のために、量刑が重くなっています。いや、量刑が重くなってること自体は問題とは思いませんが、その理由が変だと言うことはこのブログでも何度も書きました。ところが、です。死刑に関しては別物なんですね。過去の判例に照らしても死刑でも不思議ではないところで、無期懲役。裁判員制度による厳罰化は懲役の場合だけで、死刑には適用されないみたいで、なんだかなぁという感想です。極刑にするのは躊躇するけれども、命さえ奪わなければ、とりあえず勢いで厳罰化してるのが裁判員制度のように感じられて、またまた不公平感を感じてしまいました。

で、今回の件に関してマスコミの報道で、裁判員に選ばれた人の苦悩についての記事を多く目にしたのですが、極刑にするときだけは悩んで、そうじゃないときは裁判員になった人悩まないのでしょうか。懲役10年にするか、15年にするかも、極刑にするかどうか判断する時と同様に、勢いだけでなく、真剣に悩んで欲しいです。だって、変な例えかもしれませんが、高齢者の人を極刑にした場合に奪うことになる時間の期待値と、若い人を長期間服役させた場合に失う時間の期待値って、後者のほうが高くないですか。

とまあ、ごちゃごちゃ書きましたが、裁判員になった人の負担が軽くないだろうということは理解できます。あと辛いのではないかと思うのが、議論内容に関して守秘義務があることです。どれくらい悩むかは知りませんが、悩みってその内容を人に打ち明けられるとだいぶ楽になりますよね。あるいは、人に言ってはいけないこと、守秘義務があることを守るのって、結構精神力が要求されます。

そういう私にも、もちろん幾つも守秘事項があるのですが、その中の1つが科研費の審査員。これは、審査員をやってから2年(?)経つと公開されるのと、1年前でもとある事情があると公開されます。というわけで、人前でようやく堂々と審査員をやってたことを言えるのですが、今回、その「とある」事情が私にも訪れました。なんだか知りませんが、1次審査をした5000人の中から今年は39人が審査員表彰というのを受けるそうで、びっくりなことに私もそれに選ばれてしまいました。大学の総長が表彰してやるので日程調整するから都合の良い日時を教えろという上投げなメールで、今日連絡が来ました。いつも通りの辛口コメントが評価(?)されたのでしょうか。

賞状もらうなんて卒業証書以来なので、しかもちゃんと手渡ししてもらうのは中学校以来でしょうか、嬉しいような、恥ずかしいような、妙な心持ちですが、できることなら賞状ではなく、副賞として私が申請する科研費は採択、とかの方が嬉しいです。ははは。(もちろん、そんなことはありません。)

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この記事のコメント

私は、既に確立している理論であったとしても、普遍的な科学的事実である限りそれを深く理解することには、古代の神話的宇宙観よりずっと多くの価値があると思って進学しました。多様な素粒子実験の結果を、たった18個のパラメータから精密に予言できるのは、標準理論だけです。全ての物理現象の基礎理論なので、何にでも応用できるでしょう。

実験と合いもしない身勝手な理論を研究したがる人のために、なぜアカハラ被害者の私が、さらに強制的に加害者に税金を貢がされなければならないのでしょうか?その人たちが私より優れた仕事をしたとも思えないのに。私の論文では、少なくとも、ニュートリノの質量が小さい理由や、電弱統一の必然性は判ります(ブログ参照)。インパクトファクターなんて、排他的な詐欺集団の間で互いに引用していれば、たとえ実験でひとつも見つかっていなくても簡単に上がります。私は多大な被害を受けました。中学3年時に量子力学について独習して、数式込みで約50頁の自由研究にまとめていましたが、博士号取得は大幅に遅れ、科学者になることすら許されません。女性限定の公募も、指導教官などの推薦書が必要で、「研究者としての適性を見る」らしいJMOに予選合格していた女性でありながら研究職に一度も採用されたことのない私の被害回復にはなりません。

超対称性理論の研究を数百万円の税金を使ってした人は100人くらいいますから、もしLHC実験で超対称性粒子がみつからなければ、私に一人20万円ずつを弁償してもらいたい。直接関与していなくても、同じ物理の専門家なのに、この30年前からひとつも見つかっていない詐欺的な理論を批判せずに、私を退学させたり、論文を長年無視したり、問答無用で大幅削除させた教授達(プロフィール参照)は同罪(未必の故意)ではないでしょうか?私は理科I類の中でも上位1割の成績でしたから、他の実用的な分野に進学したり、大卒後すぐに就職していれば7年間で2000万円くらいは稼げたはずです。2度目の修士1年のときからTAには採用されていましたが、誠意のない教授達は未だにアカハラの事実すら認めようとしません。失った年月は取り戻せません。

「サイレント・ネイビー」の著者も豊田亨死刑囚の修士論文を読んだのか判りませんが、「夢のある研究をできない分野だからカルトに入信したのだ」などという理屈は正常な科学者の価値観と思えません。この論文では、標準理論については殆ど言及していませんでした。よく知らなかったのでは。「税金を使って詐欺のような研究をする人だけが科学者になれる」今の素粒子論業界こそ不健全だと思います。正しい科学的知識を与えもせず、当然の結果として誤解した人や、詐欺に気づいて批判した人を、偉そうに死なせたり愚か者扱いするのは悪質です。私は、自分の書いた博士論文元原稿の半分程度の内容を、自分では恐らく物理的に正しいと思いますが、他の書物で読んだり、教わったことはありません。なぜ削除させられたのか判りません。学部時代には、時空は曲がっているのだと信じている人が多かったと思います。学生にわざと真実を教えず、惑わせた結果、留年や自殺に至らせるような教授は、職務上当然期待されることに応える誠意に欠けていると思わざるを得ません。

一人でも多くの若者が、早く誤解なく現在までに人類の到達し得た科学的知識を習得し、また、人類を幸福にするような研究に貢献することができますように!
2010-11-22 Mon 19:34 | URL | nisimiyu(西川美幸) [ 編集]

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