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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

学会の様子

物理学会は毎年春と秋の2回行われます。春は春分の日前後、秋は秋分の日前後、毎年ほぼ同じような日程です。色々理由があって仕方ないのかもしれませんが、単なる一参加者としては、移動のチケット、ホテルの手配ともに非常に込んでいる時期で、少し時期をずらせないものかといつも感じてしまいます。

さらに物理学会と言っても色々な領域に分かれています。大きく分けると、素粒子・原子核・宇宙と物性の2つ。さらに細分化された領域になります。春は素粒子系と物性系両方が同じ会場ですが、秋は別会場。そういうわけで私たち素粒子関係は山形大学でしたが、物性の人たちは岩手大学でした。講演は、一般講演、招待講演に分かれていて、一般講演というのは物理学会員なら誰でも申し込めば発表できます。時間は基本的に(多分)10分発表+5分質疑・応答。例外なのが素粒子領域の秋の学会で、15+5分。招待講演はその名のとおり基本的には、学会側の招待が必要です。というのが建前なのですが、実際にはプログラムを決める領域代表者という人に頼んで、招待講演させてもらう、ということが多いようです。もっと言うと、素粒子実験のような大規模な実験では、ある実験グループが招待講演の枠を持っていて(?)、そのグループ内の誰かが持ち回りで発表してる感じです。

発表内容は、小さな実験グループからの発表のほうが大抵面白いです。何か劇的な発見があれば別ですが、そうでなければ興味を引くのは、予定、予想通りの結果ではなく、何が原因なのかはわからないけれども、予想に反した結果が出たときです。小さな実験グループ、例えば、検出器の開発に関する発表などでは、そういうことが多々報告されますが、大きな実験グループだと、物理解析の結果というのは内部の厳しいチェックの後でしか出来ないので、怪しい結果というのはなかなか発表されません。なのでどうしても小さな実験の発表のほうが興味深いものになりがちです。もうちょっと違いを説明すると、巨大実験グループでは、内部のミーティングが主戦場で学会や国際会議には敵がいません。逆に小実験グループでは学会あるいは国際会議が主戦場です。観客にとっては、やっぱり戦いを見る方が面白いわけです。

そういうわけで、巨大実験というのは実験グループ内に敵がたくさんいて、誰が味方なのか見極めるのが難しいです。実験グループのことはcollaborationと言います。小実験では実験メンバーが確かにcollaborateしてますが、巨大実験ではその中にサブグループがいくつもあって、そのサブグループ同士が常に戦闘状態です。どう考えてもcollaborationと呼ぶのには無理があります。でもそうか…。観客にとっては、内部の戦いを見ることができたら、それは面白いのかもしれませんね。

……おっと、学会の様子を説明してたはずですが、相当脱線してしまいましたね。すでにだいぶ長くなったので、また明日にでも、学会の発表を聞いての雑感を書いてみます。


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