ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

不発弾

私の経験上、最短期の日程でCERNに来ています。会議2つに参加するためなのですが、本来ならテレビ会議で済ませたいのに、重要な政治が含まれているため、泣く泣く出張を決めました。大学で学生と物理や実験の話をしているのとは大違い。せっかくの連休をこの出張でまるまる潰してしまいます…。

昨日移動したのですが、今まで使っていたアムステルダム経由の便がなくなってしまったため、今回はフランクフルト経由。スキポール空港を気に入っていたのと、アムステルダム経由のほうが比較的空いていたので、アムステルダムを多く利用していたのですが、残念です。その影響で、フランクフルトからジュネーブへの便がだいぶ遅かったため(家を出たのはいつもと同じでしたが)、CERNに着くのがこちらの時間で今日になってしまいそうでした。

で、なんで、タイトルが不発弾かというと、フランクフルト空港で工事していたところ不発弾が見つかり、ターミナル間の移動ができなくなっていたのです。フランクフルトへの便の中で「硫黄島からの手紙」を見て戦争にうんざりしてたところだったので、さらにお腹いっぱいになりました。それにしても、日本でもたまに不発弾見つかりますが、ドイツでもあるんですね。戦場になったところなら可能性はあるわけですが、ヨーロッパではどこが激しい空爆にあったのか私は理解していないので、ベルリンが大変だったとか有名なのは知ってますが、フランクフルトも空爆にあったことを示してるわけなので、「へー」と思った次第です。

ところで、脱線ですが、「硫黄島からの手紙」は流石にアメリカ人(クリントイーストウッド)が監督なだけあって、悲惨さが凄く抑えられていました。戦争ってよくないよね的な内容は含まれているのですが、なんというか、私が聞いて知っている内容よりも、色々な点で美しく描写されていて、不発弾の見つからない国の人の作った映画だなぁ、という感想を持ちました。

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この記事のコメント

私は横田雪瑛さんのなくなった1999年の夏、青春18切符で素粒子・原子核・高エネルギー
3者若手夏の学校に行った時に、ワインバーグの教科書の他に図書館で借りた
「金子光春詩集」などを持って行き、電車の中で読みました。
修士のときは交通費や宿泊費も自費でした。同室の金沢大の女性は新潟から?はるばる
オートバイで来たそうです。私は当時のアカハラ体験からうなされるような寝言を
言ってしまったらしく、「怖い夢でも見たの?」と聞かれました。

東京に戻った直後に訃報を聞いて驚きました。
その後唖然として台湾名「ranga」で検索すると、彼女が中英翻訳の在宅アルバイトを
していたらしいこと(中学生のとき来日した由で、超弦理論の勉強会発表時の
日本語は完璧でしたので、通夜の日まで台湾出身と知りませんでした)、
夏の学校で、食事の予約をしていたらしいこと(幹事校の駒場の学生宛のメール)
などが見つかりました。しかし夏の学校では、私が別の研究会と掛け持ちで
途中で抜けたからか、彼女を見かけませんでした。
週刊文春の記事には今も違和感があります。遊び半分な人ではなくアルバイトと
超対称性理論の勉強で過労気味だったと思います。

ところで高校や大学の知人で医者になった人は多いですが、国立大なら最難関のはずです。
他の多くのことを犠牲にして沢山の勉強をしないと入れず、医者になってからも、
激務な上に自費で勉強会に出たり、常に新しい技術を学んで行かなければならず、
人の命を預かるのに30歳代後半で年収600万円とか、医療費は年々下げられて、
大変なようです。後悔して転職した人もいるそうです。

素粒子なんて遊びでは、と言われたこともありますが、私も慶応大学の医学部には
合格していました。授業料を考えると進学する余裕はありませんでしたが、実は、
面接の前に「学問のすゝめ」を読んだところ、福沢諭吉先生のすすめている
実学の「格物窮理」というのは物理学のことでした。そこでやはり中学生の頃から
憧れていた物理学者を目指すことにして、東京大学の理科I類に進学しました。

人類が絶滅しても、星の進化まで説明できて、原子の世界では有効数字10桁を
超えるほど精密に成り立っている素粒子物理学の基礎法則が成り立たなくなる可能性は
低いと思います。原爆や原子力発電にも関係する素粒子を遊びというのはおかしいです。
深く理解すれば、世の中のあらゆる事象を第一原理から説明できる可能性がある
のですから。反面、実験的にまったく成り立たない超対称性理論は、おそらく
物理的に間違っていると思います。あのような疑似科学と混同されては困ります。
詐欺のような研究者が、社会に利益をもたらさないのに得するのではおかしいです。

ところが、博士課程在学中に読んだワインバーグの「究極理論の夢」には、
「子どもたちには物理を勧めない。医者になるとよい」と書かれていました。
実際、娘さんはお医者さんなようです。進学してから言われても困りますが、
実験値を精密に予言できる素粒子物理学を学んだこと自体は後悔していません。
私の経験を公開することで不愉快になる人もいるかもしれませんが、嫌なら見なければ
良いだけのことで、役立つ場合もあるはずです。私にも言論表現や学問、職業選択の
自由があります。

今更ながら、オウムの裁判で、応用物理出身の横山真人死刑囚の列車では、一人も
死者が出なかったのに死刑になり、林郁夫無期懲役囚の列車のほうが被害は重い
のに死刑を免れたのはおかしいと思います。物理も、沢山の人命を助ける
ような仕事ができるのに、文系の裁判官にとってはそんなにイメージが悪かった
のでしょうか?喫煙者のほうが毎年多くの人命を奪っていると思うのですが。
副流煙の害を知りながら公衆の面前で吸い続ける人には、阪神大震災を
ハルマゲドンと勘違いしたのかもしれないオウムよりも持続的な殺意があるのでは。
2010-10-09 Sat 16:20 | URL | 西川 美幸 [ 編集]
西川さん
>世の中のあらゆる事象を第一原理から説明できる可能性があるのですから。
現在、理論建設途上の超ひも理論やM理論は超対称性を基礎にしていますが、M理論が完成した暁には、「あらゆる事象を第一原理から説明できる可能性がある」と期待されているのではないでしょうか?
西川さんの方で、超対称性を含まないで「あらゆる事象を第一原理から説明できる可能性がある」と期待されている理論をご存知でしたら、どうぞお教え下さい。

>反面、実験的にまったく成り立たない超対称性理論は、おそらく物理的に間違っていると思います。
どうか、超対称性理論が実験的に全く成り立たない実験例と、その実験結果の何処がどのように超対称性理論と一致しないのかお教え下さい。
2010-10-09 Sat 20:18 | URL | 凡人 [ 編集]
西川さん
いい忘れましたが、超対称性理論を使用しないで↓の「階層性問題」をどうやって解消すれば良いのでしょうか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%8E%E5%B1%A4%E6%80%A7%E5%95%8F%E9%A1%8C
2010-10-09 Sat 21:46 | URL | 凡人 [ 編集]
まず、あなたが素粒子物理学を履修/自習済みの場合には、次のことにご注意願います。

1.弱い力はW、Z粒子によって媒介され、指数関数的に減衰します。これらの粒子は光子と異なり、かなり重いからです。正負の弱超電荷が打ち消すこともあります。反面、重力は電磁気と同様に遠距離力なうえに、引力しかありませんので遮蔽を受けず逆2乗で減衰します。べきが違うのですから、距離を指定しないと比べることに意味がありません。

2.素粒子の実験結果と定量的に非常に良く一致する標準理論には、電、弱、強、合計3つの結合定数しか現れませんので、現状で重力は、極微の素粒子の世界においては観測に掛からないほど小さい、ということです。

(ブログの用語解説 http://nisimiyu.cocolog-nifty.com/blog/yougo.html も参照)

さて、私の論文 http://arxiv.org/abs/hep-th/0407057
の第7章47頁では、相対論的量子力学で習うDirac方程式に必ず含まれるL・S相互作用を、この湯川相互作用的に指数減衰するポテンシャルに適用したところ、ニュートンポテンシャルのような形が導けてしまいました。特にヒッグス粒子の存在は仮定しておりません。弱い力のゲージ粒子が重力をも産むという考えですから、階層性問題は存在しません。

この部分については、博士論文審査委員に問答無用で削除されましたので、現在も忌憚のないご意見・計算ミスのご指摘等をお待ちしております。
2010-10-11 Mon 16:10 | URL | 西川 美幸 [ 編集]
西川さん
ご返答有難う御座いました。
もし分からない事等があれば、
http://nisimiyu.cocolog-nifty.com/blog/
にて、質問を行わせていただくかもしれませんが、その際にはどうぞよろしくお願いいたします。
2010-10-12 Tue 21:43 | URL | 凡人 [ 編集]
凡人さん、こんにちわ 今度は、ここに出没しているのですか?
彼のの巷での評価です。
http://green.ap.teacup.com/hasea-teikoku/191.html#comment
2010-10-13 Wed 10:05 | URL | nainai [ 編集]

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