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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

腕が悪いほど儲かる(?)システム

先日病院に行ったときのことです。担当の医師は私の症状から考えられる可能性や、その原因を突き止めるために必要な検査、さらにその検査結果から今後どういう方針で治療を進めていくかを非常に丁寧に説明してくれました。さらに驚くことに、私が近いうちに長期出張してしまうことを言ったら、検査の解析を急いでくれて、その日の晩に担当医自ら結果を説明するために、私の自宅に電話をかけてきてくれました。名医かどうかは私にはもちろん判断できませんが、その熱意に感心し、この人にだったら自分の病状を診てもらいたいと感じました。

ということがあって思い出したのが、高校のときの親友で今医者になってるヤツの言葉です。簡単に言ってしまうと、今の医療システムだと腕の悪い医者ほど儲かる。儲けるために本当は必要ではない検査をするというのはよくある話ですが、それとは別次元で、そういう悪意を抜きにしても腕が悪いほど儲かってしまうことがよくある、と嘆いていました。例えば、病状を一発で見抜き必要最小限の検査と診察で病気を治してしまうより、真の原因がわからず、色々な検査を繰り返し診察を繰り返した方が儲けは多くなってしまいます。あるいは、本当は要らない検査を色々やってる病院のほうが人気が出たりするのもよくある話…等々、今のシステムは矛盾満載です。

これは、診察に限らず修理業一般に言えることで、身をもって体験したことがあるのは車の修理。日本で日本の車に乗ってるとそれほど修理屋にお世話になることはありませんが、アメリカに住んでいたときはちょくちょく修理屋の世話になりました。しかし、これがまた病院と一緒で、原因がわからないほど色々な検査を繰り返し、本当は関係のない部品を取り替え、労働時間が長くなり、結果としてすぐに修理が終わらないほど支払う金額が多くなってしまいます。説明を聞いても、システマティックに原因を探そうとしていないことは明らかで、こういう症状のときはこういう部品が壊れてることが多いから、という非論理的な理由で部品を換えられたりしてることがあって、何度も腹を立てた経験があります。

人間も機会も修理するには原因を突き止めるプロセスが必要なわけで、今の料金体系というのはある意味リーズナブルというか、仕方ないというか、それ以外の体系を思いつかないところではあるのですが、何か良い代替案はないのかと機会があるごとに思ってしまいます。失敗が多ければ多いほど評価されるシステムというのには違和感を感じます。

微妙に脱線気味ですが、野球などのファインプレーもなんだかなぁと思うことがよくあります。外野フライでも内野ゴロでもいいですが、打った瞬間、極論バッターのスイング(足の踏み込み加減など)と同時に打球に向かって移動を開始し、足が速いために楽々打球に追いつき、余裕を持って捕球そして投球…こういうプレーはファインプレーとして注目を浴びることはないのに、打球に対する反応が遅れ、さらには鈍足。最後に一か八かでダイビングしたところ見事キャッチ。こういうプレーが注目されるのにどうも拒否反応を示してしまいます。

私たちの世界なら実験計画も同様です。当初の計画通りにキチッと計画が進む、あるいは計画立案時に起こりうるトラブルを全て想定すべきです。トラブルの連続、あるいは想定外のトラブルに上手く対処した(=ファインプレー)からと言ってそのプロジェクトが評価されるのは、妙な感じがします。もちろん、想定外のトラブルに現場で対処した人間は褒められるべきなのでしょうが、プロジェクト全体としての評価が上がったりするのは解せません。



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