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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

言葉(表現)の難しさ

ちょっと前に知ったのですが、アメリカ(?)のパズル、数学、手品の類いの大会で出された以下のような問題が話題になってるんだそうですね。

"I have two children, one of whom is a boy born on a Tuesday. What's the probability that my other child is a boy?"

ヘタクソな訳をつけると「私には2人子供がいて、そのうち1人は火曜日生まれの男の子です。もう一方の子供が男の子である確率はどれだけですか?」ってな感じでしょうか。

このクイズ(?)はクイズ自身を楽しむために作られたもので確かに面白いと思うのですが、人に説明をする機会が大学の内外で多く、研究でも教育でも人に説明することの難しさに悩まされてる私は、やっぱりコミュミケーションって難しいよなぁ、と変な感想を持ってしまいました。

まずは、私の思考の紆余曲折を書いてみます。自分で考えたい人は、先を読む前に自分で考えてみてください。

1) 子供の1人が火曜生まれ(?)の男?だったら、(男女の生まれる確率は50%と仮定してるクイズで)もう1人の子供が男であるか、女であるかに、火曜生まれの男の子が影響を与えるわけないから、答えは50%かな。でも、それじゃクイズにならないから、もう一回問題を読んでみよう。

2) とりあえず火曜生まれのことを考えるのは面倒なので、そこは飛ばして「2人子供がいて1人が男。ではもう一方が男の確率は」と考えれば、答えは1/3。そうか、よくある条件付きの確率か。でも、火曜を入れると微妙に面倒だなぁ。けど、ブログのネタになりそうだから解いてみるか。
(2人子供がいたら、女女、女男、男女、男男の4通りがあり、1人男と言ってるので女女の場合は却下。よって、残り3通りあって1人が男でもう一方も男というのは男男の場合なので、この場合の答えは1/3です。)

ということで、以下のように考えていきます。

1人が火曜日生まれの男で、もう一方が男であるというのはどういう場合かというと、火曜男x男、で順序は問わない。つまり、分解してみると、「男x男の確率」x「少なくともどちらかが火曜生まれ」。今便宜的にこの確率をyesとすると
  yes = 1/2 x 1/2 x [ 1 - (6/7)x(6/7)]
「少なくともどちらかが火曜生まれ」は、「全ての場合(=1)」から「どちらも火曜以外」を引けばいいです。火曜日以外に生まれる確率は6/7ですから2人が両方とも火曜でないのは(6/7)x(6/7)です。

では、問題文の前半すなわち「1人が火曜生まれの男」を満たしながら後半の条件を満たさないのは、もちろん、もう1人が男でない、つまり女の場合です。この確率は、「火曜生まれの男」x「女」で、順序は問いませんから
  no = (1/2 x 1/7) x (1/2) x 2
です。最後の2は順序を問わないのでついています(第1子が男である場合と、第1子が女である場合の2通り)。

以上をまとめると、最終的に求める確率はyes/(yes+no)=13/27となります。(で、あってますよね?)

パズル、クイズ、数学的には確かに面白いんですよね。曜日で条件を付けましたから、今はその寄与の分母(場合の数)が7ですが、これを小さくしたり大きくするとより一層この問題の面白さがわかるかもしれません。

ただ、冒頭に書いたように、これはクイズですから面白いのですが、日常生活のコミュニケーションの中では1)とか2)のような誤解をされないように相手に何かを説明しなければならないわけですよね。1)は第1子が火曜日生まれの男の場合に、第2子が男である確率です。あるいはその逆。きちんと問題文を読んでその状況を正確に把握しなければ、1)だと思ってしまうこと多いのではないかと思います。まあ、だからこそこの問題が面白いし、数学的なクイズだと言った時点で1)ではないことを悟らなければならないのかもしれませんが、日常会話の中にもこういう罠がないとも限らないようなぁ、ということです。

ちなみに、2)は条件付きの確率の問題だということは認識してる場合ですから、ここまで相手に言いたいことが伝達していれば、コミュニケーションとしては成功なんでしょうね。その先を考えて答えまで出すかどうかは、確率を考えるのが好きかどうかによるでしょうから。

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