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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

加速完了

ウェブでLHCの運転状況をリアルタイムで見ることができます。今朝見た時は、丁度ビームをLHCに入射するところ。しばらくして見ると、ビームを入れ終わり今度は加速を始めていました。LHCに入射時のビームのエネルギーは450GeV。それをLHCでは今のところ3.5TeVまで加速させています。その様子をちょうどいいタイミングで見ることができたので、その画像を貼っておきます。

beam_injection

まず始めにビームを7回にわたって入射しているのがわかります。加速器内では粒子は連続的に分布するのではなく、バンチと呼ばれる固まりになります。交流電場に乗って粒子は進んでいくので、ある特定の位相の場所にしか安定して粒子が存在できないので、バンチ構造を作ります。例えば、上に貼った図で青の線に注目してもらうと、最初0だったのが、2時20分くらいに10の11乗弱にジャンプしてます。ここで、一つのバンチに10の11乗個の陽子を入れたわけです。その数分後に逆回転の陽子ビームをやはり10の11乗個くらい入射。この過程を7回繰り返していることがわかります。つまり、時計回り、半時計回りにそれぞれ7バンチのビームが入射されたわけです。で、合計の陽子数はそれぞれのビームで6x10^11くらいになったわけですね。

15分くらいで入射を終えると、今度は加速です。黒い線がビームのエネルギーを表していて、3時過ぎに加速を開始。3時50分くらいに3.5TeVに到達したことがわかります。

これだけではまだ陽子同士が衝突を開始したかわかりません。が、いずれにせよATLASなどの実験グループではまだデータ収集を開始できないことが、図の右下「Stable Beams」というとこを見るとわかります。Falseになっているのは、これからビームを衝突させるために加速器を調整。その結果、軌道がズレたりするなどの危険性があることを意味しているので、検出器サイドではビームに近い検出器の電源を落とした状態で、ここが緑色になるのを待ちます。実際には、検出器側のコントロールシステムとシンクロされているのですが、まあとにかく、私たちとしてはここが早く緑になってデータ収集を開始したい、という瞬間です。

予定通り、先週末からは少し物理サイドでデータを取る時間が割り当てられたようで、ここ数日は大して長時間ではありませんが、1日1回弱程度の頻度でデータ収集をできてるようです。

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