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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

重力

唐突ですが、重力って変な力ですよね。

誰かに何かを説明するには、自分の頭の中でぐしゃぐしゃになってる知識を順序立てて整理しないとならないので、説明する側の人間もよりすっきりと物事を理解できるようになることがあります。あるいは、漠然となんとなく感じていたことを、より具体的に考えるきっかけとなることがあります。

先週末の大学のオープンキャンパスのとき、一緒に解説をしてたYさんが「重力って変な力です」ということを言ったんですね。重力以外の力の場合、それらの力の源となる荷があります。電磁気力なら電荷ですね。それらは量子化された、つまり、1、2、…のようにとびとびの値をとります(整数でないこともありますが、とにかく連続的ではありません)ので、働く力の強さもとびとびになります。ところが、重力の場合、力の源は質量ですから働く力は質量を変えれば連続的なんですね。この説明はもっともで、私も漠然と冒頭に書いたように変な力だよなぁと感じていました。

これは、重力以外はゲージ対称性という美しい対称性に基づく原理によって記述できるけど、重力だけはゲージ原理で記述できていないからなんですね。で、もうちょっと考えると、重力だけは量子力学的に記述できていないわけで、重力も含めた全ての力を統一的に記述しようとすると、世間でよく言われているように量子重力なる理論が必要です。もし、そういう理論が構築されて自然を正しく記述できたとしたら、重力の強さだけが連続的で変という冒頭の違和感を誰も感じなくなるのかもしれませんね。

ということで、変と感じること、違和感というのは、物事をきっちりと理解できていないからなんだなぁ、と「重力が変な理由」をもし説明するには…とYさんの話を聞きながら考えていた時に至った結論でした。

いや、しかし、重力までの統一、できるんでしょうかねぇ。アインシュタインが何年も固執して頑張ったけど達成できなかったので「アインシュタインの夢」とよく表現されますが、今や多くの人の夢ですよね。もしそこまで行ったら、プランク時間付近の理解が進むわけで、宇宙の始まりの理解に本当に近づくことになります。

ちなみに、そこまで到達するには現在の人間の知恵では超対称性が存在しないとどうも上手くいかない、ということを前に書いたことがあります。だからこそ、超対称性には夢がある=宇宙の始まりの理解に繋がる、ということで多くの実験家が色々な方法で探しているんですね。LHCでなんとしても見つけたいです。


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