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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

脳トレ

新聞で、脳トレの効果なしという研究結果が発表されたという記事を読みました。「あ、やっぱり。」というのが正直な感想です。もちろん、科学の研究結果というのは一般の方が考えているような白黒ハッキリしたものではないので、解釈など込み入った問題はあるのでしょうが、少なくとも世間で広く宣伝されているような効果があることは疑わしい、ということだけでも広まってくれるといいなぁ、と思っています。

前に同じ大学の生物学科の教授が書いた本の校正をお手伝いしたことがあります。その本は、巷で言われてる迷信(?)を疑ってみましょう的な内容で、おもわず頷きたくなる箇所の多い本でした。その中でも印象に残っているのが、今回の脳トレの話。脳トレをすると血流が上がることは観測事実なので誰もが認めますが、それが本当に脳のトレーニング、というか、それで本当に賢くなるのかわからないということが書いてありました。

私が覚えている範囲では2つポイントがあって、1つは、脳トレをして血流が上がるのが計算などによるトレーニングの効果なのかどうか定かではない点。例えば、計算しようと思えばその問題を解くために眼球その他体を動かすことが多いです。そのコントロールのために脳の血流が当然増えるので、一概に思考・計算のために血流が増えてるとは断定しずらいのだそうです。もちろん比較実験をどんどんやっていけば結論は出るのかもしれませんが、そこまではやっていません。

もう1つのポイントは、そもそも脳の血流量が上がることは脳のトレーニングを意味しているのだろうか、という点。珠算の達人だったか、将棋囲碁の達人だったか、はたまた別の達人だったか忘れましたが、とにかくそういう達人は、問題を処理する時に普通の人よりも血流量が少ないこともあるのだそうです。トレーニングを積むと、(計算機のニューラルネットワークのトレーングと同様に?)無駄な脳の動きがなくなってアイドリング状態と変わらない状態で問題を処理できるようになってしまうのだそうです。この話も、もちろん一概に通用する話ではなく、一流の将棋指しが将棋を考えるときには、普通の人と違う部分の血流量が増えるとか、色々あるのですが、とにかくポイントは、血流量の増加=脳の性能がよくなった、とは言い切れないということです。

お前がそんなこと書かなくてもわかってるよ。モノを売るための宣伝に世の中の人が乗ってるだけだよ。とツッコミたくなる人も多いかと思いますが、実際にはそういう宣伝に乗って世界的に脳トレグッズって売れてるわけですよね。もしかしたら本当に効果があるかもしれないので騙されてるとは言いませんが、とりあえず、宣伝を鵜呑みにするのだけは辞めようよ、ということを言いたくて、そのきっかけにこの報道がなればいいなと思ったのでした。


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