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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

AMS

人工衛星に検出器を乗せて宇宙線の量を測定する実験というものが世間には結構あります。昔このブログでも陽電子の量の過剰を取り上げたことがあります(このエントリーとかこのエントリーを参考にしてください)。ダークマター同士の衝突(対消滅)により生成される陽電子のせいでその過剰が見えるのではないか、ということで一時期かなり騒がれましたが、同様の過剰が反陽子に観測されていないことなどから、ダークマターの対消滅という仮説はかなり苦しい解釈となっています。

しかしながら、観測された陽電子過剰の原因がきちんと理解されていないため、同様の観測を別の実験グループが行うことが望まれていました。その最有力候補がAMSという実験でした。そもそも何年も前にスペースシャトルで打ち上げられる予定だったのですが、スペースシャトルの事故のためにずーっと打ち上げが延期されていた検出器です。それがようやく今年の7月に打ち上げられることになったようです。最後の(?)スペースシャトル打ち上げ時に搭載されるという話を聞いていましたが、それが今年の7月のようですね。

スペースシャトルで国際宇宙ステーションに運びそこに設置することが予定されているのですが、何年もCERNに保管(?)されていた検出器がいよいよ動き出した、というニュースがCERNの所長から最近アナウンスされました。ヨーロッパ宇宙なんとかという所に向けて輸送され、そこで真空中におけるテストが行われ、その後アメリカのケネディ宇宙センターに輸送されるという予定だそうです。

AMSというのは、これまでに打ち上げられた同様の検出器に比べて色々な面で性能が勝っているので結果が今から楽しみです。陽電子などの反粒子の量を高い統計精度で測定できるのが一番の売りで、謎となっている陽電子過剰の議論にもケリをつけることができるかもしれません。ちゃんと打ち上げられて観測を行えることを願っています。


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