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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

シフトを取る学生

どの実験でもデータを取り続けるために24時間態勢でシフトを組みます。大抵は1日を8時間×3に分けて、8時-16時、16時-24時、0時-8時というような3交代。ATLASでは1時間前にずれていて、7-15、15-23、23-7の3交代です。大きな実験ですからシフトは1人ではなく複数です。

今までの私がかかわった実験では最低でも2か3人で、そういう少ない人数でシフトを組む場合は、シフトリーダー的な人、データ収集係、その他(データのクォリティをモニターする等)、というような役割分担です。そういう名目にはなっていなくても、実質上そうだったりします。例えば、実験をよく把握してるスタッフがシフトリーダー兼データ収集補助、学生がデータ収集、普段は実験に実質参加していないおじさんたちがデータのモニタリング、みたいな感じです。

もう一つの分担の仕方は各サブ検出器ごとにシフトを配置するもので、例えば、シフトリーダー、データ収集、荷電粒子の飛跡検出器A、同様の検出器B、エネルギー測定器、ミューオン検出器…というような分け方です。この分け方だと検出器の数が多いとシフトの人員も多く必要になります。私が前にやっていたDzero実験というのはこの分け方で、実験の立ち上げ時は1回のシフトをカバーするのに確か7人のシフト要員が必要でした。実験が走り始めてから時間(数年?)が経つと、検出器の運転がスムーズになりますからシフト人員の数は徐々に減らされ、今は3、4人でやってるという話です。

ATLASの場合は後者なのですが、驚きなのは1回のシフトに要する人の数で、なんと30人程度を投入しています。200-300人の実験でも1回のシフトに2、3人使うのが普通ですから、3000人いたらそれくらい大量のシフト要員を確保することができるということなのですが、それにしてもやることのない無駄なシフトが多いです。その人たちがシフトに費やす無駄な時間にやれる研究の量を考えると、なんともまあ勿体ない話です。もちろん、今は実験を立ち上げている時期ですし、マンパワーも多いことを考えれば、1回のシフトに10人程度が適正かな、というのが私の印象です。

そういうわけで、当然週末も誰かがシフトを取らなければなりません。今週末は金土日と私たちのグループの博士課程の学生1人がシフトを取って頑張っています。私もそうでしたが、若いときは、特に言葉がまだ不自由なときは、外国の実験でシフトを取るのは精神的にかなり負担があります。さらに、日本人が半数を占めるようなサブグループに属している日本人学生だったら周りに日本人の知り合いが多いですが、私たちの大学が入っているサブグループにはほとんど日本人がいないので、余計に精神的プレッシャーが大きいのではないかと思います。そういう意味では、シフト自体が仮に生産的ではなかったとしても、学生にとっては良い修行場にはなっているかもしれません。まあ、頑張ってください。


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