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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

セミナーなど

今日の午前は細谷機構の提唱者H教授(イニシャルにする意味が全然ないですね。ははは)による、実験屋向けのセミナー。余剰次元を仮定しヒッグスがゲージボソンの一つとして振る舞うモデルを構築、そのモデルから予想される現象論的なことを話してもらいました。先にも書いたように実験屋をターゲットとしてるので、理論計算の詳細ではなく、ざっくりとエッセンスを説明してもらったので、実験屋の私でもなんとなく理解できたような気がします(気がするだけかもしれませんが)。

現象論的に特徴的なのはヒッグスが標準模型の粒子2つと3点結合できないことです。予想される質量が50から70GeV程度と軽いのですが、標準模型の粒子に結合しないという特徴からLEPのリミットにもひっかかりません。現実的なモデルにしようとかなり研究が進んでいるらしく、ダークマター候補の可能性についても色々調べられています。標準模型の粒子2つへの崩壊ができないのでダークマター候補になりうるわけですね。不定性はあるものの原子核との散乱断面積も計算されていて、現在のWIMP探索のリミット付近の断面積が予測されています。これ以上リミットが下がると厳しいので、先週のCDMS2の結果はゲージヒッグスにとっては明るいニュースのようです。もちろん、CDMS2の結果でダークマターを発見したというには程遠いですが。そういえば、CDMS2の論文を読みたいとかなんとか書いたような気がしますが、幾つかのソースから結果を知ってしまい、それほどインプレッシブではないのでまだ詳しくは読んでいません。

ところで、このゲージヒッグスボソンは標準模型粒子と結合しないので、実験的に探索するのはかなり難しそうです。実験屋(というか、主に私たちのグループ)に対する提案という意味もあったセミナーなのですが、いかんせん難しいです。どういう生成過程でも似た生成過程でZが生成されていまい、Z→ννという崩壊があるので、実験的には極めて難しいです。しかも、質量が景気よく重ければまだ探索しやすいのですが、50から70GeV程度ですので…。

ところで、ある理論の名前に提唱者の名前がつくのはカッコいいですね。

午後は今までずーっと大学の雑用の会議というか委員会。昨日もとある委員会がありましたし、授業がなくなったことと等から、教員が複数集まるためのスケジュール調整が楽になったので、ここらへんに委員会が集中しています。でも、流石に来週は私が参加する委員会やら雑用会議やらがなく、今日が今年の仕事納めのような気分です。


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