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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

色々

今日は全く違うことを3つ書きます。

まず最初は、論文の話。8月末にあったシリコン検出器の会議のproceedingsをだいぶ前に書きあげました。ですが、投稿前に、シリコングループ等のリーダーによるプチ査読があって、色々注文を付けられます。それを待つこと約3週間。ようやくコメントがまとまって返ってきて、特にリーダーの人は一生懸命読んでくれて色々直してくれたのですが、うーん…論文を書くのが下手なのか(他に思うこともありますが、まあ自粛しておきます)、修正された文章は論理的におかしいとこが多くて困っています。私が今まで論文のチェックをお願いしてきた人々には(学生、あるいはポスドクの時はスーパーバイザーに見てもらい、フェルミでは自分が信頼する同僚に見てもらいました)そういうことはなく、むしろ私の文章の論理構成が変なところを指摘してくれました。だからこそ、そういう人々にチェックをお願いしたわけですが…。今回は、プチ査読されるのがグループ内の決まりなので従っていますが、なんだかなー、という気持ちです。

それと、もう一つ訂正された文章が決定的に読みにくいのは、その人がイギリス人だからです。イギリスの人々と会話するのは大の苦手なのですが、文章も私にとっては非常に読みづらいです。一言で言うと非常に冗長に感じます。なんでそんな回りくどく書くんだろう、と気になって仕方ありません。

まあ、私の性格なので、バカ正直に全部の意見を取り入れず、取り入れていいと思う箇所だけ変更して、今、彼らに再提出しました。さて、今度はどういうコメントが来るか楽しみです。

2番目のネタは、今日は大学で行っている高校生向けのレクチャーシリーズSaturday Afternoon Physics (SAP)の日でした。前回2回は出張のため手伝うことができなかったので、久々の参加でした。来週はこの催しで私が講義をするので、学生の反応を見てどれくらいの難しさのことを喋ればいいのか調査する目的もありました。で、その目的は今ひとつ果たせなかったのですが、色々感じることはありました。特に感じたのは、今日の講師は2人とも理学部の人間ではなかったのですが、そのせいなのか、話の組み立てや方向性の違いです。もしかすると、学部の違いではなく、分野が物性から化学だったので、そのせいで違和感を感じたのかもしれませんが、とにかく、同じ大学、あるいは大学院といっても、やってることが違うだけでなく、目指すとこも違うものだと思いました。さて、今日の経験が参考になるかどうかわかりませんが、早いとこ来週の準備を終えないとなりません…。

さて、最後はまたも科研費の話題。そう、昨日、仕分けられましたね。気になる部分を新聞(神戸新聞のサイト)から引用します。

 【競争的資金(若手研究育成)】博士課程修了者らに経済的不安を感じさせず研究に専念させることなどを狙った特別研究員事業(要求170億円)は「雇用対策の色合いが強い」「民間に資金を出してもらえないか」との意見が相次ぎ、予算削減となった。若手研究者養成のための科学技術振興調整費(同125億円)と科学研究費補助金(同330億円)も削減との結論。

だそうです。科研費には幾つかの種目がありますが、元々仕分け対象になっていたのは、若手研究なんちゃらという種目と、特定領域、新学術領域など。後者2つはどうなったのか(審議されたのかどうかも私は知りません)知りませんが、若手研究は仕分け対象にされた時点で減額されたも同様。みなさんご存知のように、すでに若手研究(S)の公募は今年中止されていますし。というわけで、ある意味予想通りの減額。しかし、いくら減額されるんでしょうね。

ちなみに、若手S,A,B,スタートアップがそれぞれ科研費全体の予算のどれくらいを占めるか調べてみました。順番に1%,3%,10%,1%で合計約15%でした。若手Bって結構の予算を占めているんですね。知りませんでした。研究者になったばかりで自分で自由に使える予算がない若手の救済措置という意味合いがあるので、まあ、そんなもんなんでしょうか。採択率も他に比べて高いですし(新規の採択率はそれぞれ5%,18%,28%,25%)。

と、ここまで調べたら気になったのでさらに調べてみると、基盤S,A,B,Cが占める割合はそれぞれ5%,12%,22%,15%。やっぱり基盤という名がつくだけあって、科研費全体に占める割合は大きいですね。あと、ついでに気になったのが、分野別の採択率。というのも、予算全体に占める割合が生物医学系が莫大なんですね。生物が11%ちょい、で、医学系だけで33%くらい使ってます。どこの大学も医学部の定員は桁違いに少ないわけで、人数だけで言ったら3%(?)くらいですよね。なのに、33%。どれくらいの採択率なのか気になります。まあ、医学系の場合科研費以外にも潤沢な研究資金があるのかもしれませんが…。大学を例に出すと、医学部だけは莫大な赤字。つまり、彼らにはデフォルトで桁違いの運営交付金が支給されてます。さらに、委託研究がいっぱいあるでしょうから。

おっと、話が脱線しまくってしまいましたが、今回の仕分けでは、明確に科学技術関連の予算の削減。それも若手、あるいはこれから研究者を目指そうという人間に対する予算を削る、という路線がはっきりしてますね。科研費の若手研究だけではなく、学振特別研究員の予算も削減され、私は大ーーーーーーきく失望しました。

効果が疑わしいバラマキ福祉一本。財政を苦しくして、私たちの子供たちの世代がより一層苦しくなるような政策。かつ、それだけでは足りなくて、日本を支えてきた、これからも支えるべき科学技術に対する予算を削減。今もすでに老人を支える労働層は苦しいですが、さらに子供たちの世代はどうなっちゃうんだろう、と、恐ろしく不安です。怒りを越えて、恐怖を感じます。


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