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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

人間開発指数と合計特殊出生率

という記事を読みました(今の時点では残っています)。社会や経済が発展すると晩婚、出産の高齢化が進み出生率は下がると考えられてきたが、発展がある段階を超えると、出生率は再び増加に転じる傾向がある。しかし、日本は例外的に出生率が低い、という内容です。縦軸に合計特殊出生率、横軸に人間開発指数(凄い名称ですね)という生活の質と発展度合いを示す指数をとって、その相関を示すグラフがあり、確かに日本は同じくらいの人間開発指数の国よりも出生率が低くなっています。

記事の中でも書いてあったのですが、日本の女性が働きにくい労働環境などが要因となっているのかな、と最初に思ったのですが、そのグラフを眺めると別のポイントに幾つか気づきました。

まず、そのデータはある時点(2005年)での出生率と人間開発指数の相関であって、先進諸国が発展してくるに従って(過去から現在にかけて)全体的な傾向として示されている曲線通りの発展をとげてきたのかどうかわかりません。つまり、人間開発指数の高い国々の出生率が日本並み(1.3程度)に下がって、その後回復して現在の2程度になったのかどうかはわからないということです。例えば、アメリカは人間開発指数が日本並みに高くて、出生率も高いのですが、それはもともと日本よりも出生率が高かったからであって、アメリカの出生率が劇的に増加に転じた、ということではありません。データのある一部分だけを切り取って都合のよい解釈を引き出すという典型的なbiased analysisだなぁ、と思ったわけです。

それから他に気になった点は、日本以外で出生率が低いのが韓国。あとデータはなかったのですが、香港あたりが気になります。つまり、アジア諸国と欧米では社会習慣などが大きく違うために、同じ土俵で比較するのに無理があるのではないか、という気がするのです。文化や習慣の違いを無視して、なんでも欧米と同じにすべき、なるべき、という考え方には同意できません。

そしてもう一つ気づいたのは、日本以外では、ドイツとイタリアの出生率も低いんですね。そう、第2次世界大戦の枢軸国です。単なる偶然とは思えません。戦争に負けたがために背負わされた負荷って相当大きく、ここで定義された人間開発指数というものに表されていない負の遺産が、これらの国々にはあるのかな、なんて思いました。


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