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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

補正予算

最近は学振が色々なプログラム(競争的外部資金)を立ち上げています。今日も、平成26年度まで続く研究者海外派遣のための新しいプロブラムについてのニュースを受け取りました。この背景は、去年からの経済危機にあります。政府が景気対策のための補正予算を組むので、その影響を受けて数年度の単発プログラムが幾つも立ち上がられているようです。

目前の研究費のやりくりに四苦八苦している私のような貧乏学者はすぐにそういうプログラムに飛びついてしまう、飛びつかざるをえないのですが、冷静になると、もう少し計画的に科学関係の予算を充実させてもらえないものかと思ってしまいます。経済を立て直すという大義名分があれば、かなり無茶な予算を組めるわけですよね。だったら、日本の経済を根底で支える技術、そしてさらにその技術を支える科学分野を、さらにさらにその科学を支える教育、こういう分野に恒久的に大型予算を組む必要があると思うのですが、現実にはそうはなっていません。もちろん、一時的な予算だからこそ組める予算ではあるのかもしれませんが、それにしても、最近の無茶な補正予算の話を聞くと、定常状態でもっと科学関連の予算を増やせるのではないかと思ってしまいます。

この話を書いていて思い出しましたが、CERNというのは多くの国の協力のもと成り立っていて、当然、財政的にも各国の取り決めが色々あります。なので、それぞれの国の事情で簡単にその取り決めを破ることができません。つまり、予算も約束通り払わないとなりません。これは大型科学実験を進めるのに非常に重要なことです。予算そのものも莫大ですし、計画から実験までのタイムスケールが莫大な実験を遂行するためには、長期的に安定して財源を確保しないとなりません。これが1国のプロジェクトだと、その国の都合(経済とか、政権を取った政党など)によって、簡単にプロジェクト破棄ということになりかねません。日本はこの点に関してはまだマシなほうだと思いますが、アメリカなんてあまりに多くのプロジェクトを途中でキャンセルしています。SSCというLHCよりも大きな陽子衝突型実験が昔計画されていましたが、建設半ばにしてキャンセルされたというのは、この類いの話の代表例となっています。

ということで、長期にわたって効率良く実験プログラムを考えることができるというのはCERNの大きな強み、その成り立ちから来る強みなのかなぁ、と思います。特に、研究成果のタイムスパンが長い研究を行うためには、不可欠な仕組みなのかもしれません。


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