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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

モンティ・ホールと感染者数問題

今日は昼飯時とATLAS Osakaグループミーティングの時と、1日に2回もモンティ・ホール問題で盛り上がってしまいました。詳しい説明はググってもらえばWikipediaあたりで詳しく説明されてるので、それを見てください。

簡単に説明してみます。箱が3つ(A,B,C)あってその中の1個にだけ景品が入っています。あなたが、例えば、Aを選んだとします。するとどの箱に景品が入っているかを知っている人がBとCのどちらか一方を開けてくれます。ここで重要なのは、その人は必ず空き箱を開けます。もしAが当たりなら、BでもCでも構いません。しかし、B(C)が当たりなら必ずC(B)を開けます。その後、あなたはAを選択し続けても構いませんし、BとCでまだ開けられていないほうを選んでも構いません。さて、景品が当たる確率は、Aを選び続けたほうが高いのか、それともBあるいはCの開けられていないほうを選ぶほうが高いのか、それともどっちも同じなのか、というのが問題です。(答えは書きません。)

で、この問題の答えについて一生懸命説明するのですが、なかなかその答えをみんな受け入れてくれないんですね。研究員の人なんて、場合分けをして考えると私が言ってる答えが正しいことはわかるのだが、どうしても直感的に受け入れられない、という具合です。そこで、場合分けをしないでも直感的に理解しやすい上手い説明がないかとググってみたところ、結局、上手い説明には辿り着かなかったのですが、感染者問題というのもあって、これも数学的には同じアプローチなのですが、直感的には断然こっちのほうがわかりやすいんですね。なぜ同じ数学的アプローチなのに、理解のしやすさがこんなにも違うんだろう、とimpressiveだったのでこっちも紹介しておきます。

ある国で1000人に1人の割合である病気にかかっているとします。この病気にかかっているかどうかを検査する薬があって、もし病気にかかっている場合は98%の確率で陽性反応、かかっていない場合は99%の確率で陰性反応になります。ここで、ある人がその検査をしたところ陽性反応が出てしまいました。この人がその病気に感染している確率は何%でしょう?というのが問題です。

陽性反応が出るのは、病気にかかっていてかつ陽性反応(確率は0.001x0.98=0.00098)が出る場合と、病気にかかっていないのに陽性反応が出てしまう(確率は0.999x0.01=0.00999)場合の2通りです。なので本当に病気にかかっている確率は0.00098/(0.00098+0.00999)=0.089…つまり8.9%の確率でしかありません。

陽性反応が出たらすぐに病気にかかってしまったと思ってしまいがちですが、実は病気にかかっている人の割合と、検査が正しい確率とを考え合わせると、本当に病気にかかっている確率というのはそれほど高くない、というのが(きちんと確率を考えない場合の)この問題の面白さだと思うのですが、一旦きちんと考えようと思えば、考え方自体は非常に素直で直感に即した答えです(よね?)。モンティ・ホール問題とは対照的です。


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この記事のコメント

いつも読ませて頂いています。
Wikipediaを少し読んでみたところ、この辺りの項目が充実している事に気付きました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/主観確率
あたりから色々と飛んで読んでいけば、高エネルギー物理でも必要な統計の概念、Bayesian vs. Frequentism, upper limit, likelihood, 等を理解するのに良いのではないでしょうか。
Leoの統計のページの最初でひっかかってしまう人など(私ですが)、こういう日本語の文章を読むのも(無料ですし)ありではないかと思います。
2009-06-17 Wed 22:20 | URL | toshi [ 編集]
この問題のポイントは、「箱の中身を知っている人は『選ばれていない2つの箱』からハズレの箱を選んで開ける」というところですね。とすると、この時点で「直感的」には、箱を変えた方がアタリの確率が上がると感じるのですが・・・。

これはBayesian統計の例として挙げられたのでしょうか? それともBiased Analysisの例でしょうか? いずれにせよ、データ解析のときに注意して扱わなければならない点ですね。
2009-06-18 Thu 00:46 | URL | [ 編集]
toshiさん、

コメントありがとうございます。

> こういう日本語の文章を読むのも(無料ですし)ありではないかと思います。

確かに日本語というのは大きなポイントかもしれませんね。
同じ内容でも英語よりも日本語のほうが遥かに理解するの
速いですよね。
ただ、下手な訳者が英語を日本語訳しようとすると変な文章に
なって逆にわかりにくいこともあるので、上手い訳者か
最初から日本語で上手く説明してくれてる文章があると
(特に学生など英語に慣れてない人には)助かります。
2009-06-18 Thu 11:09 | URL | ExtraDimension [ 編集]
> この問題のポイントは、「箱の中身を知っている人は『選ばれていない2つの箱』からハズレの箱を選んで開ける」というところですね。とすると、この時点で「直感的」には、箱を変えた方がアタリの確率が上がると感じるのですが・・・。

直感的という説明は、そもそも論理を積み重ねるのではないですから、
人に伝えるのは難しいですね。私は箱を3つではなく100個にして
説明を試みたのですが、それでも納得してくれない人もいました。

> これはBayesian統計の例として挙げられたのでしょうか? それともBiased Analysisの例でしょうか? いずれにせよ、データ解析のときに注意して扱わなければならない点ですね。

奥深い考えがあったわけではなく、単に同じBayesianなのに
直感的に受け入れやすい場合とそうでない場合があって
面白いな、と思って書きました。
2009-06-18 Thu 11:14 | URL | ExtraDimension [ 編集]

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