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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

統計

職業柄、統計の処理には非常にうるさいです。完全に職業病で、新聞やニュースの報道、その他のほとんどの数値情報に関して、誤差がない数字、あるいは誤差を推定可能な情報を与えられていないと、脱力して見る気が失せてしまいます。私だけではなく、この業界の人全体が(たぶん)同じような職業病にかかっています。実験を生業としている人間なら誰しも似た症状を持っていると思いますが、素粒子・原子核関連の人には研究の性格上、この傾向が著しいようです。

例えば、最近のインフルエンザ関連の話だと、危険度を判断するためにまず致死率を調べ(単純にニュースで言われてる値だけでなく、その値を算出する時にどういうバイアスが働いているかを考えます)、さらに他の原因で死ぬ人の数がどれくらいかを調べ、日常生活の危険度に比べてどれくらい危険なのかを考えます。こういうことを意識してやってるわけではなくて、自然にそうやってしまうところは職業病だなぁと感じます。

ただ、こういうことをしてしまうのは単に職業病なだけでなく、もともそういう素養が自分にあったのかな、とは思います。中高校生くらいのときは地理、地理と言っても何かを覚えるのではなく、表やグラフを見るのが好きでした。グラフの数値を眺めてどういうことがわかるのか考えるのが面白かったんですね。それにプラスして物理が好きだったので、今やってることというのは、子供の頃に好きだったことそのものなのかもしれません。

で、最近色々調べて面白いと思ったのは、自殺者が多いだけでなく、不慮の事故で亡くなる人の数も多いのに驚きました。交通事故死者を除く事故で年間3万人程度は死んでるんですね。調べていてさらに不思議だったのは、不慮の事故というのは主にお年寄りが転んだり、窒息することなのですが、男性はそれ以外の事故が多いようなんです。例えば、不慮の事故で亡くなった女性の8割以上が60歳以上の方で、これはまあ窒息やら転んだというのが主な原因のようです。ところが男性の場合、不慮の事故で亡くなった人のうち60歳以上というのは5割強しかいません。そもそも不慮の事故で亡くなる方は男性のほうが多くて、その多い分というのは60歳未満男性の事故死者が60歳未満女性の事故死者を大きく上回っているからなのです。交通事故は除いていて、かつ60歳未満の人の事故の被害者というのが圧倒的に男性だということです。スポーツとかで男のほうが無茶をするからなんでしょうかね。

さらに別角度で5歳ごとに年齢を区切って、男性と女性の死亡率(原因は事故に限らず病気など全て含む)を比べると、当然のことながら(平均余命から予想されるように)男性のほうが死亡率高いのですが、その高さに唖然とします。5歳から15歳くらいまでは大差なくて、男性10に対して女性7とか8くらいの死亡率の比率なのですが、15歳を超えるときっちり2倍男性のほうが死んでます。15歳から50代中頃まではきっちりと2倍で、その後、60代70代になると2.5倍くらい男性のほうが死亡率高くなります。でまた80代を過ぎるとその差が徐々に縮まります。

とまあ、細かいことはどうでもいいのですが、すでに15歳くらいにして男の死亡率が女の2倍というのは驚きでした。それくらいの年代だと病気ではなく事故で死ぬ場合が多いでしょうから、やっぱり男の子のほうが色んな面で無茶をして危険にさらされているということなんでしょうかね。

いや、それにしても、15歳以降ずっと2倍の死亡率…。女性のみなさん、男性を大切に取り扱ってあげましょう。電車等の公共の交通機関では男性が優遇されてもいいのではないかと思うくらい、男性のほうが生きるの大変なようです。


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