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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

今やっていること

素粒子実験屋がやることって大きく3つに分けられるかと思います。いや、色んな方法で分けられますが今ここでは3つに分けてみる、ということですね。

1つ目は物理解析。実験で収集したデータを解析して何か測るわけですね。その何かというのが素粒子の質量だったり、相互作用の仕方だったり、素粒子物理に何らかの情報を与えるものなわけです。実際に解析しなくても、こういう物理量を測れば素粒子物理の理論・モデルに制限を付けられる(正しい理論を選択する)のではないかと考えたりすることも、大きく分類すれば(解析ではありませんが)このカテゴリーですかね。まあ一言で言うと、所謂物理です。

2つ目は収集した生データから人間が欲しい情報を取り出す作業です。例えば、粒子が検出器に当たればその情報は電気信号となり、最終的にはコンピューターを介してデータとして残るわけですが、そのままでは物理解析できません。そのデータから粒子がどこをどんな速度(運動量)で飛んだのかとか、あるいは粒子が電子だったのか光子だったのか識別するとか、その他たくさんの解析に必要な物理量に焼き直す作業です。これはコンピューターを使って行う作業で主にソフトウェアをいじることになります。

そして3つ目が検出器関係。検出器の開発・設計から始まって、高エネルギーだと大規模な検出器ですので、建設だけでも長い間かかります。建設後は実験場への設置、調整、メインテナンスが行われます。実験が開始されてからも、大掛かりな検出器をトラブルなく動かしていくというのは大変労力を必要とする作業です。

前置き長くなりましたが、今私がCERNに滞在して行っているのは3番目の検出器関連の仕事で、昨年末に取った宇宙線のデータを使い検出器の振る舞いを調べようとしています。それも単に解析するだけでなく、何度かこのブログでも書いているようにデータベースに記録された様々な情報を取り出して解析に使うという手法を開発しています。さらに自分で解析するだけでなく、誰もが解析を簡単に行えるような汎用ツールの開発も目指していて、様々な制約から(主にはデータベースにアクセスするためなのですが)、pythonを使っています。

これまでは人の書いたスクリプトを真似してお茶を濁していたのですが、ここに来てどうもそれだけでは歯が立たず、もう少し本格的にpythonを勉強しないとならなくなっています。今回の出張でもpythonの本を買って持って来て、勉強しながらスクリプト書いてるというような状況です。

しかし、プログラミング言語って最初のうちはどんどん上達するので面白いですよね。学習曲線ってlogなので、プログラミング言語に限らず何事でもそうだとは思いますが。

そういうわけで、先週の雑事漬けの毎日と違って楽しく研究しています。って、一昨日こっちに着いて昨日1日しか研究活動していませんけど。あはは。おっと、楽しくて忘れてましたが、今週一杯の報告書がまだ2つ残っていました…。ヤバい。


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