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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

4イベント

話が前後しますが,先週は学会でした。今回の学会で一番の話題は,KL→π0ννの結果でした。学会の前の週にあったKAON2019という国際会議で,信号領域に4イベント残っているという結果を発表しました。学会でもその結果をそのまま発表して,私の周辺ではこの話題で盛り上がりまくっていました。

もし仮にこの4発が全部信号だとすると,標準模型の予言値よりも(たしか?)2桁近く大きいので,明らかに新物理です。ただし,KOTO実験の人たちはこれが信号だとは主張せず,Blind Analysisをやって信号領域を見てみたら4イベント残っていた,この4イベントが何であるかは現在調査中,というstatementのようです。まあ確かにBline Analysisを真摯にやったら,信号領域を見てるのにその結果を発表しないのは,信義に背いていることになります。でも流石に,これだけ標準模型と乖離した結果が出たとしたら,それをそのまま発表することは常人にはなかなかできません。Blind Analysisという哲学に沿ってそのまま行動したKOTOの対応は,相当の気合だと感じました。

ただし,上に書いたように,KOTOの人たちもこの4イベントが即信号だとは言ってないし,思ってないようで,今までに想定していなかった背景事象があるのかと心配しているようです。というか,この感度でこんなに綺麗に信号に見えてしまう背景事象だとしたら,それを落とすのは相当難しく,標準模型の信号を完全に覆い隠してしまう可能性が高いです。なにしろ,既知の知識をもとに評価した背景事象数は0.05ですから。。。一番平和なのは,何らかのミスですが,外野の人が思いつくようなチェックは全てやってるみたいで,私もこの解析には興味を持っているほうなので,何が原因なのか非常に興味深く思っています。

ちなみに,4イベントのうちの1つは,veto counterの信号波形から背景事象っぽいということは発表でも言ってたようです。それでも,3イベント。しかも,背景事象のテールのような成分には見えず,綺麗な信号に見えていて,本当に不思議です。不思議といえば,LHCでは,我々から見たら到底信号とは見えないような背景事象のふらつきでも,すわ新物理か,と言って騒がれ現象論の論文が山ほど出ますが,先週学会の時に人と話した時は,まだ出ていないとみなが言ってました。
これからバタバタと投稿されるんでしょうか。

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