FC2ブログ

ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

学生中心の研究発表の場

どこの研究業界にもあるのだと思いますが、素粒子、高エネルギー業界には学生が中心の研究発表の場として「夏の学校」と「冬の学校」(という呼び名があるのか知りませんが)というのがあります。その一つで、最近では毎年恒例の東大の素粒子センター(正式名称知りません)主催の白馬でのスキー合宿(?)が、昨日か今日くらいから開催されているはずです。私たちのグループの修士の学生も一人それに参加しています。

夏の学校もたぶん同じ形式で、スタッフが大学の特別講義みたいに何コマか講義をし、残りは学生が発表をします。この催しのポイントは午前中と夕方だけ講義、あるいは講演があり、午後の大部分(?)の時間スキーできるということです。そのために、この素粒子センター主催の催しは毎年白馬で行われます。私みたいにスキーが好きな人間にとってはとてもオイシイ催しなのですが、残念ながら私は参加したことがありません。現職に就く前は海外で研究活動していたこと、現職に就いてからは大学の業務があって参加不能、という事情があります。

夏の学校の場合も大抵は山で、スキーが山歩きに変わると思ってもらえばよいかと思います。なぜ海でないのかはちょっと謎ですが、この業界のスタッフ、特に私よりも年代が上の人達は山歩き好きがデフォルト、という事情に依るのかもしれません。

そんな夏冬の学校というのは、もともと欧米であった催しで、普段交流のない学生同士の交流を深めつつ、合宿してちょっと勉強しようという主旨(らしい)です。が、実は他にも色々な意味があります。学生の人達は気づいていないのかもしれませんし、スタッフもお祭り付きのタイプでこういう催しに参加するのが大好きな人は深い意味なく参加しているのかもしれませんが、青田買いするための場として参加しているスタッフも少なくありません。

優秀な人材を確保するというのはどういう職種でも最重要なテーマでしょうし、特に研究なんてほとんど人で決まるので、若くて元気のいい研究者の卵を探すのは私たちの業界の死活問題と言ってもいいほどです。学会もそういう意味では人材探しの場なのですが、夏冬の学校というのは講演だけでなく、生活をともにし、いえ正確に言うと一緒に酒を飲んで、学生が考えていることを色々聞けるという利点があります。学会発表だとみんなそれなりに準備してきますし、指導教員からの指導が入っていますから、ダイレクトに講演者の実力を測れないときがあります。なので、直接話を色々出来るという意味で、夏冬の学校は非常に有意義です。

逆に学生からしても、これからどういう研究をして行くか考える材料の方向です。どんな研究があるのかを実際に最先端で仕事してるスタッフから話を聞くチャンスですから。それから、違う実験、研究をしている同世代の学生と話を聞いて色々情報収集もできます。プラス、青田買いされる立場としては自分を売り込む滅多にない機会でもあるわけです。

そういうわけで、何も考えていないと単なる遊び+勉強の場なのですが、スタッフ学生ともに、それ以上の思惑が水面下で交錯して…いる、いるはず、いるかも(?)しれません。


研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<Fine Tuning | HOME | チーズ>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |