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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

説明して学ぶ

今週も文科省へ行き,HL-LHCだけでなく素粒子物理学全般に関しての意見交換というか,説明をしてきました。

今回,私が説明役でしたが,その説明をしていて,彼ら,あるいは一般の人にも通じるかもしれませんが,何がわからないのかよくわかった点が一つあります。一言で言うと,なんで解明したい謎の数以上のプロジェクトがあるのか?ということです。たとえば私たちの説明の中で研究の動機として「力の統一をしたい」「宇宙に反物質が極端に少ない理由(CPの破れの起源)を解明したい」「暗黒物質の解明」...等々をあげます。でも彼らにとっては,力の統一をするのが目的なら実験が一つでいいではないか。CPの研究だったらその為の実験を一つやればよいのではないか。なんで,ゴール一つに対して研究計画がそんなに多いのかわからん。というのが一番大きなポイントだったように思います。

言われてみると,なるほどなぁと思いました。私たちの説明では常に自分達の研究の説明なので,究極的に解明したい謎に対して様々なアプローチがあることや,それぞれの研究の立ち位置,というものをあまり説明しませんし,説明する機会もありません。ゴールに向けて色々な道筋があることや,それぞれ1つだけでは解明に至らないこと,それぞれの研究がどう絡み合っているのか,ということを説明する機会は確かに凄く少ないなと改めて感じました。

おかげで今回は,ニュートリノ研究はT2KあるいはハイパーKだけでなく,ダブルβも凄く重要だとか,陽子崩壊がものすごく大切とか,LHC以外の重要性を熱く語る羽目になってしまいました。おまけに,ニュートリノ振動してるとなぜニュートリノに質量があることがわかるのかとか,大気ニュートリノの測定でなんでニュートリノ振動してるとわかるのかとか,自分はいつからニュートリノ関係者になったんだろう,というような話もたくさんしてしまいました。

それはともかく,素粒子物理学全体を眺めて,それぞれのプロジェクトがどういう位置付けなのかを説明することが大切なんだなぁ,と学ぶことができて非常に有意義でしたし,そういう位置付けを考えることは,自分の中で物理を整理することに繋がりました。

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この記事のコメント

アトラス検出器の最大の成果は、
https://news.mynavi.jp/article/20170817-a080/

でもこれは、バックグラウンド事象でしか起きなくて、テーブル実験では無理ってことではないでしょうか?
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10196271920
2018-09-17 Mon 09:08 | URL | ひゃま [ 編集]

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