ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

モデル磁石2号機

ATLAS日本グループが希望しているHL-LHCへの貢献の一つとして,陽子ビーム衝突点近傍に設置する双極電磁石の建設があります。陽子ビーム同士を衝突させるために,ビームの軌道を曲げるもので,KEKのNさんたちが長い間開発を行ってきました。実機よりも短いモデル磁石と呼ばれるものをすでに1台製作して,通電励磁試験等を行い,その結果をもとに2号機を現在製作中です。

ちなみに,私はこのプロジェクトに関わるまで知りませんでしたが,彼らは試作品とモデル磁石という言葉を使い分けています。大きさが実機と同じだけど,実機建設の前に試しに作ってみるのが試作品で,今作っているように,実機とは大きさが違う場合はモデル磁石と呼び分けています。私たちの場合だと,検出器を作る際,実機以外は全部試作品と呼んでしまっている気がしますが,確かに言われてみると,大きさの異なるものだと製造の観点からは「試作」とまでは呼べないのでしょうね。

なんでこの話を突然したかというと,その2号機の製造しているシーンを,それもコイルの巻線を巻いているところを昨日運良く見たからです。上述のNさんと打ち合わせするために,磁石製造現場方面に行ったところ,ちょうど今コイルを巻いてるところだというので急遽軽く見せてもらいました。長さ2メートルくらいのコイルを巻くシーンは圧巻で,現場で作業をしてくださってる人の手際のよさに見とれました。私のブログにときたま登場するNさんなら当然写真撮影をたくさんしてきたのでしょうが,残念ながら私は写真撮影できるものを一切持っていなかったので,写真はなしです。

コイルと言っても,単なる筒状ではありませんので,巻く作業は単一方向ではありません。言葉で説明するのが難しいので,ホント写真があればよかったのですが,初めて見る私にとってはとにかくまあインプレッシブでした。Nさんいわく,そういう作業をやるには経験が必要なので,技術者の後継者育成が重要とのこと。よく言われることですが,作業の現場を見るとその言葉の重みがより伝わってきました。

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