ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

H→bb

今日がEPSの最終日です。日米の実験グループは,新しい結果の発表は夏だったらICHEPかLepton Photon。冬だったらMoriond EW,それに間に合わなかったやつをMoriond QCDというのがよくあるパターンですが,ATLASとCMSの場合はEPSでも新しい結果を出します。

今回は2016年までに収集したデータをすべて解析した結果が結構出ています。SUSY発見というような大ニュースはありませんが,さまざまな探索で着実に感度が上がっていますし,各種測定精度も向上していて,統計が増えたことの恩恵を実感できる結果が多く出ています。

中でも私が個人的にイチオシなのは,ATLASのH→bbです。Fermilab時代から興味を持って自分でやっていた解析ですし,ATLASに移ってからもポスドクや学生がこの解析に携わり,一番こだわりのある解析テーマといえるかと思います。その信号が見えました。人によって見えたかどうかの判断は分かれるところかもしれませんが,bjet2つで組んだ不変質量分布を見ると,「見えた」感が私にはあります。多変数解析が大流行りでBoosted Decision TreeがATLASではよく使われていて,その分布を見ると,よりはっきりと信号っぽく見えますが,私にはそれを見ても信号とは感じられないのですが,質量分布だと見えた感じがするのは,私が年をとっている証拠なのかもしれません。

この測定結果で,SMと一致していてガッカリと感じる人もいるみたいですが,私にとってはようやく測定すべき対象が見えた。これからが本当の勝負,という感じです。H→bbは一時期はLHCでは難しいと言われていた測定ですが,これだけきちんと見えるようになったのは,新しいアイデアや加速器と検出器の頑張りによるもので,素晴らしい結果だと思います。最初は無理,難しいと思われていたものが見えるようになったのは,今になってみると当然のことなのかもしれませんが,人々が当初想定したよりも実験のポテンシャルが高いことを示すわけで,元気が出てくる結果です。

このエントリーを早く書きたかったのですが,いつ公開するのかまでフォローしていなかったので,最終日を待っていました。

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