ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

反水素分光

昨日,CERNのALPHA実験で反水素のスペクトラム測定に成功したというプレスリリースがありました。読売新聞にも記事になったそうで,とある部署から,この結果についての解釈を求められました。水素は量子力学の格好の題材で,その後は,QEDの試験に多く使われてきました。ALPHAでは大量の反水素を作るので,反水素で分光を行い水素と比較してCPTの破れがないかを検証するみたいです。

今回の結果では,K中間子系でのCPTの破れの制限にまでは到達していないということなので,意義としては反水素を単に作るだけではなく当初の目的通り,生成した大量の反水素を使って物理測定を行う実用レベルに到達してきた,ということなのだと思います。そういえば,以前,反水素の重力のテストと称してむっちゃ緩い制限を与えていましたが,こちらについては最新のデータを使うとどれくらいの感度にまで到達するんでしょうね。

そうだ。ALPHA実験のことを書いていて,少し前にAMSが1TeVダークマター発見かというセミナー発表があったというエントリーを書いたことを思い出しました。この話題がCERN内でどんな感じなのかを人に聞いてみましたが,現地ではそれほどは話題になっていないみたいですね。前から言われていた通り,陽電子の宇宙空間中での伝播モデルが正しくないのではないかということがセミナー中にも指摘されたそうで,ダークマターだったら面白いなとは多くの人が当然思っていますが,ダークマターによるexcessだろうと思ってる人は少ないみたいです。

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