ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

ウェブでLHCの運転状況を確認

今日は,LHCの運転状況をリアルタイムでチェックできるウェブサイトを紹介します。まずは

https://op-webtools.web.cern.ch/vistar/vistars.php?usr=LHC1

がスタート地点です。vistarと呼ばれるページで,左上のメニューバーで様々なパラメーターを見ることができます。LHCの運転状況と書きましたが,このサイトでは入射器も含めた加速器群の状況を確認できます。

たとえば,上記URLでこんなのが見られます(実は上記URLですでにここに飛ばされるのではないかと思いますが)。
vistar_page1
page1と呼ばれていて,LHCの大雑把な状況をまとめたもので,CERN所内のテレビモニターなどでもよく映し出されているものです。陽子ビームの陽子数とビームエネルギーが一目でわかります。今ここに貼ったのは昨日の様子で,ビームをLHCに入射し,エネルギーを450GeVから6.5TeVに上げた直後です。グラフでは赤と青がビーム強度(=陽子数で表されています)で,黒がビームエネルギーです。左下のコメントには,バンチ数が書いてありますね。ちなみに,この図は安定したデータ収集をまだ行っていないときのものです。正確には,陽子・陽子衝突が起こっていません。衝突が起こっているときは,この図に加えてルミノシティの時間変化のグラフも表示されます。それから,数字で衝突地点4箇所でのβ*がこの図では表示されていますが,衝突が起こっているとそれぞれルミノシティになります。ちなみに,この図ではATLAS(=IP1)でのβ*が3mですね。今は40cmなのですが,ビーム入射直後はこれくらいのβ*で,この後衝突に備えてβ*を絞っていきます。

他にもこんなの(LHC Operation)や
vistar_operation

こんなの(LHC dashboard)などが見られます。
vistar_dashboard

上の図の右下の図だけ切り出したのがこれで,
bunch current
各バンチごとのビーム強度(=これまた陽子数です)を見ることができます。横軸がバンチナンバーで,陽子が全てのバンチに連続的に入っているのではなく,ほぼ一定周期の歯抜けになっています。これは,LHCの前段加速器のSPSのバンチ数を反映してもので,それぞれの一塊をトレインと呼び,今は72バンチ(だったかな?)になっています。SPSの現在のバンチ数が72ということですね。最大では100ちょい入れられるのですが,SPSのビームダンプがそこまで陽子数を入れると耐えられないということで,72バンチに制限しています。

ちなみに,各トレインでトレインの先頭のほうが後ろの方よりも陽子数が多くなっているのがなぜかは私は知りません。SPSのバンチ構造を反映しているということは,さらにその前のSPSへの入射のやり方なのか,PSあたりのバンチ構造なのか,何なのでしょうね。β*は一定ですから,この陽子数の違いを反映して,各トレインの先頭のほうが後ろよりもルミノシティも高くなります。ルミノシティは陽子数の掛け算ですから,バンチごとのルミノシティを見ると,この図よりも違いが顕著になります。

先にも書いた通り,左上のメニューには他にも色々なものがありますので楽しんでみてください。

研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<Naperville | HOME | ブリティッシュエアで思うこと>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |