ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

安全講習など

どこの研究所にもありますが,Fermilabでも実験をやるためには幾つかの安全講習を受けなければなりません。Fermilabの場合,実験に関連したものだけでなく,雇用者あるいはユーザーになったら受けないとならない講習が数多くあります。その多くはオンラインで受講(実際には最後のテストに合格する必要あり)できるので,今回こっちに来る前に,ビームテスト参加者は全員オンラインで受けられる講習は全て済ませてきました。私がFermilabにいたときになくて,今回新しく受講したものの中で一番驚いたというか面白かったのは,銃などの武器を持った人間が襲撃してきたらどうすべきかという講習でした。Run, Hide, Fightだそうです。お国柄とはいえ,なかなか凄い項目が必須科目に入っているものです。

大抵はオンラインで受講できるのですが,放射線従事関連の本当に重要な項目関連はオンラインではなく実地で講習を受けないとならないものがあり,昨日は,それをビームテスト参加者全員で受けてきました。その講師が,昔の人と同じだったのはまた懐かしかったです。Dzeroにいたときもその人でしたし,さらに,私が博士課程の学生時代にKTeVをやっててFermilabにいたときも,同じ講師の人でした。20年間ずっと同じ人というのもなんだか感慨深いです。

そして昨日私にとって重要だったのは,同じ時期に一緒に実験をするグループのリーダーの人とのビームタイムをどう分けるかの相談でした。私たちがビームテストを申し込んだのはかなり遅かったので,別のグループがprimary user,私たちはsecondary userということで,彼らにビームタイムの優先権があります。同時に走れれば,彼らのパラサイトとして24時間お互いがビームを使えるのですが,話を聞いた所,検出器の性質や必要なビームの種類とエネルギーが違っていることがわかり,ビームタイムは共有しないことになりました。ということはつまり,1日を2つに分け,ビームタイムをお互いが半分づつ使うわけで,となると,primary userは当然昼間,私たちは夜中のビームタイムということになりました。まあ,事情は知っていたので,こっちに来る前からビームタイムは夜中だと思っていて,この結論自体に驚きはあまりないのですが,primary userのリーダーが極めて交渉しづらい相手だったのには参りました。

今ビームタイムを持ってるイタリア人とは仲良くなって色々な話をします。そのイタリア人が,今回私が交渉した相手はvery tough Russianだと言ってたのですが,まさにその通りで,お互いが協力しあうという感覚を持ち合わせていない人でした。その点,仲良くなったイタリア人というのは真逆で,彼らの手伝いを私にして欲しいことがあると,まず私たちにやけに親切にしてきて,その厚意を受けると,今度は逆に何かをしてくれと頼んできます。そういうところを日本人的には調子いいやつだな,と感じるわけですが,そのほうがまあお互い楽をできるわけですから,処世術としてはありだなぁ,とロシア人と交渉をした後には強く感じました。

検出器の準備もYくんが中心となって順調に進んでいて,今日はこれからいよいよビームラインへのインストールです。午前中にインストール,昼から,Fermilabの担当者による実験装置の安全確認があり,primary userともども準備OKとなるといよいよビームです。って,まあ,私たちのビームタイムは夜なので,私たちの欲しいビームを貰えるのは今日の夜からになります。

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