ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

レッチェにてATLASミーティング

イタリアの踵部分に位置するレッチェという街に来ています。ATLASグループのcollaboration meetingに参加するためで,昨日の深夜になんとか辿り着きました。イタリアに来ると,特に南のほうに来るといつも感じることですが,やっぱりケイオスです。ローマ乗り継ぎの便だったのですが,空港,そして,ローマからレッチェ近郊の空港までの便に乗っただけでイタリアに来ているということを強く意識させられました。

イタリアのケイオスぶりはさておき,ミーティングでは,新たにdijet massのどデカイ事象が見つかっています。標準模型から大きく乖離しているわけではないのですが,13TeVって強力だなぁと思わせる大きさです。数字は言うとマズイかもしれないので書きませんが,夏の国際会議で見せていた5.4TeVを大きく上回ります。統計も順調に増えていて約2/fbに到達していますし,ルミノシティも順調に上がり最高値が4E33に近づいています。それから,気づいていませんでしたが,LHCのバンチ数が1452になって,Run1のときの1380を超えていました。LHCにビームを入射するときのコリメータが熱に耐えられなくて,SPSからは本来288バンチを一度に入射できるはずなのですが,それを144に制限しているために(キッカーのための)空バンチが増えてしまい,バンチ数を設計値の2835にできないという問題が現在あります。それでも頑張って詰め込めば2400バンチくらいは入れられそうだと言うことで,βを絞らなくてもまだルミノシティをあげられそうです。って,それが加速器の計画なのかはよくわかりませんでした。

しかし,dijetあるいはdileptonでmassの大きい事象が見つかるのは,標準模型の範囲内だったとしてもドキドキします。質量の大きな共鳴状態を探すのはLHCのようなエネルギーフロンティア実験の王道で,私のような単細胞人間にとっては理屈なしで心踊る解析です。少し統計が溜まるとドキドキ感が薄れてしまうのですが,今のように未踏のエネルギー領域での結果が出始めている段階は,自分で解析してるわけでもないのに重い事象があったと聞くと本当にドキドキしてしまいます。今見つかっているものが単発ではなく,ピークを作り始めるとよいのですが。。

ところで,質量の大きなdijetあるいはdilepton事象について真面目にコメントすると,とてつもなく大きな質量の事象ではジェットあるいはレプトンのエネルギーの較正がどれくらいの精度なのか,いや,当然系統誤差をつけているわけですがそれがどれくらい信用できるのか気になります。この手のエネルギー較正をやった経験が自分自身にないので,その感覚的なものがわかりません。較正に使っている事象はZが基本ですから,数TeVなんていうジェットやレプトンなんてほとんどありません。低エネルギーでの較正結果を超高エネルギーに外挿するわけですが,そこにどれくらいの信頼度があるのかという感覚がありません。いや,そんなことを言ってると,超高エネルギー宇宙線をやってる人に笑われるかもしれませんね。

研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<Collaboration meeting 終了 | HOME | 東工大にて研究会>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |