ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

1ヶ月ぶりのCERNとLHC予定

先月に続くCERN出張です。今回は,飛行機の乗り継ぎに無駄がなかったこと,そして,台風の影響もなく予定通りに全ての便が飛べたこともあって,前回に比べてだいぶ楽な移動でした。前回の移動では家を出てからホテルに着くまでほぼ24時間かかりましたが,今回は20時間弱。4時間の違いですが,体にとってはだいぶしんどさが違い,前回に比べると遥かに楽です。

今回の出張は,Collaboration meetingへ久々に出席するためで,LHCのRun2開始前の状況を自分なりに色々抑えようと思っています。今日これからミーティングが始まるので,色々な情報が自分の中でアップデートされますが,せっかくなのでそのアップデート前のLHCの状況を一言。

LHCは,リング全周にわたって陽子軌道を曲げるための電磁石の冷却を行っています。全部で8セクターに分かれていますが,そのうちの,2つ(?)はすでに液体ヘリウム温度にまで冷やされています。ご存知の方もいるかと思いますが,去年と今年のシャットダウンでは,電磁石間の接続をやり直し,接続抵抗がスペック通りの低い値になっていることを確かめるのが目的の一つでした。その作業は順調に終えたわけですが,液体ヘリウム近くまで冷やした状態でもう一度接続抵抗を測ってみたいという要望があり,加速器側で実際に測れるかどうか試したところ,きちんと測れることがわかったため(実際にはとある場所に電圧をかけ電流値を測る),予定されていなかったこの測定を全部の箇所でやろうということになり,当初の予定よりも1ヶ月ほど実験再開が遅れることになっています。
[追記:正確には超伝導電磁石がクエンチしたときに電流を素早く流すためのバイパス用の接続です。]

元々の予定では,来年早々に加速器のハードウェアの立ち上げを開始し,2月くらいからビームを入れてコミッショニング,そして4月くらいから物理のデータ収集を開始できればということになっていましたが,この予定がほぼまるまる1ヶ月ほど遅れるというのが最新の予定になっています。と言っても,これは私が数ヶ月前に仕入れた情報なので,今回のミーティングで別の話が出るかもしれませんが,まあいずれにせよ,大きな問題はなく順調にRun2への準備が進んでいます。そうそう,書き忘れましたが,上記の接続抵抗の測定を行ったところ,測定自身を行えることがわかっただけでなく,測ったところは全部(?)低い抵抗値を示したいたようです。

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