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所得じゃなくて資産に

タイトルの通りですが,所得じゃなくて資産に税金をかけて欲しいものです。

唐突ですが,税制を公平にするには所得じゃなくて資産に税金をかけるべきだ,というような内容がしばらく前に読んだ本に書いてありました。たしか,スタバではグランデを買えという有名な本だったような気がしますが,その他にも,私が普段から思ってること,考えてること,感じてることが,そっくりそのまま書いてあることが多く,読んでて何度も膝を打ちたくなりました。

なんでいきなりこんなことを思いついたかというと,新聞で,鳩山元首相の年収が30億(?)だったという記事を読んだからです。30億円という金額は私たち庶民のスケールとは乖離してるので,金額を変えますが,所得100万円と資産を売った100万円では意味合いが全く違います。物凄く頑張ってたくさん仕事をして得た100万円と親から譲ってもらった資産の一部を売却した100万円では,時給換算にすると無限大の差があります。多くの人が感じるであろう金持ちと貧乏人の不公平って,この違いだと思うのです。自分よりも頑張って仕事をしてる人が2倍や3倍の所得があったとしても,だからといってそれを不公平と感じる人はあまり多くないのではないでしょうか。あ,いや,多いか少ないかはわかりませんが,少なくとも私はそういう人に対して不公平感を持つことはありません。でも,仕事もロクにしてないのに,親の資産で生活してるような人に対しては,貰ってる金の絶対値の大きさにかかわらず不公平感を感じます。

今の話では,資産=お金そのものとしましたが,実際にはコネというのも非常に立派な資産です。端的に言っちゃうと,仕事ができないヤツでも,普通に就職試験受けたら就職が難しい人間でも,親の会社にそれなりの地位で就職できちゃう人もいます。その他,直接的にお金という意味ではなくても,親から資産を受け継いでいる人というのは世の中にたくさんいます。そんなのいつの時代でもどこの世界でもそうだから仕方ないじゃん,と言ってしまえばそれまでだし,制度上どうやってそういう資産価値を測り,それに対して税金を課金すればよいのかわからないので無視している一方で,たとえば,それこそ子供の頃から真面目に努力して,会社に入ってもたゆまぬ努力を続け,それによってそれなりの地位と収入を得ている人に多額の税金を納めさせる仕組みってのは,とてつもなく不公平だと思ってしまいます。

先の本ではそういうことがわかりやすく書いてあり,その中でもわかりやすいというか,共感したのは,経済格差に配慮して子供の医療費をタダにすると,むしろ経済格差を助長させる方向に働く危険性があるという話です。所得が少ない可能性が高いシングルマザーを助けるため,なんていう名目で子供の医療費をただにしたら何が起こるか,誰が一番得をするかというと,恩恵を受けるのはシングルマザーではなく(もしかしたらシングルマザーも恩恵を受ける側にまわる人もいるかもしれませんが),両親と同居してるか,近所に両親がいる家庭になるはずだとか。まあ,それはそうですよね。医療費がタダになったからといって仕事してる人が簡単に仕事を休めるかというとそんなわけありません。もし休めばその分給料も下がってしまうので,差し引きで医療費タダになった分を相殺できるかどうかも怪しくなります。一方で,子供を病院に連れて行くことのできる時間的に余裕のある祖父母が身近にいる家庭では,医療費タダという恩恵を最大限活用できます。

同じような話で,私が身近に感じるのは,スーパーの安売りです。近所のスーパーの閉店間際に買い物に行くと,総菜なんかが30%あるいは50%引きで毎日売られています。でもそれを狙って買い物に行く余裕が私の家にはありません。先の本の言葉を借りると,所得が高いと言っても働いてる人の取引コストは高く,逆に年金生活者のように所得があまり高くなくても仕事をしてない人の取引コストは低いため,相対的にどちらが裕福かというと単純に所得では決められないというのです。それはそうですよね。時間のある人なら,たとえば旅行に行くにしても閑散期を選べます。一方,休めるのが盆あるいは正月だけの人は,閑散期に比べて何倍も高い料金が必要になります。しかも閑散期のほうがどっかへ行った場合,色々空いているので,サービスその他圧倒的に得です。

というようなこと,というか経済について,取引コストという概念を用いて易しく説明したのが先の本で,経済学の入門書というか,経済学に興味を持つための本としては非常によく書けていたように記憶しています。その内容を鳩山元首相の話でおもいっきり思い出しました。自分が働いた金を元手にするとか,トレーダーとして頑張った結果なら仕方ないと思いますが,親から貰った株を売って30億近い金を稼げてしまう人に,マトモな政策を考えることができるとは到底思えません。そういえば,そもそも政治家なんていうのは親からの資産(地盤,票田)を受け継いでいる人ばかりの世界ですね。しかし,30億ですか。今調べるとブリジストンの配当利回りって2.3%なので,配当利回りだけで年収7000万円近いのですね。

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