ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

美しさ,手際のよさ,気持ちよさ,数学や物理

だいぶ前のことになりますが,美しさについて語っている本を読みました。私は人並み程度に本を読んでるほうだと思いますが,小説はほとんど読まず,読むのは新書などのノンフィクションばかりです。自然科学,経済,人文学等々なんでも読み,ジャンルは問いませんが,必然的に研究者が書いた本を読むことが多く,美しさについての本も,読む前は学術的な本かと思いました。が,読んでみると内容は作家さんが書いたエッセーで,極めて冗長。言葉遊びに終始していて,まあ私みたいな単純な脳味噌を持つ人間には読破するのに相当の忍耐を要しました。

でも,その人が言ってる(と思われる)ことに近い感覚を味わう機会が少し前にありました。実験室にあった恒温槽を別の研究機関に輸送するため,業者さんに来てもらったときのことです。たしか,このブログでも書いたと思いますが,その業者さんたちの手際のよさにヒドく感心しました。

また,数日前のことですが,ちょっと勉強しなければならない案件があって珍しく物理の勉強しました。物理とか数学って最初はよくわからなくても,やってみると筋が一本びしっと通っていることがわかり,最後にはジグソーパズルを完成したときのように,すっきりとした爽快感を味わうことがあります。たいした勉強ではないのですが,論文を読んで色々調べてみると最後にはようやく一本の筋が見えました。

何が言いたいかというと,物理や数学をやっていて得られる爽快感や,手際の良さに感心する気持ち良さって,先の作者も言っていた合理性に見える美しさと同じことなのかな,ということです。受験勉強だとよくありますよね,数学や物理の問題を解いてみて,最後にすっきりとした形になって,なんとなく納得するということ。あるいはそういう法則なり式を美しいと感じることもあります。研究していてそこまですっきりとした結論が得られるということは滅多に(絶対?)ないのですが,それでも,仮説が上手く物事を説明できるとわかったときには同じような気持ち良さを感じます。実は先の作者もそういうことを言いたかったのかな,と今になって思い始めています。

ただ,物理の難しいところって,美しい理論体系が必ずしも真ではないところです。いや,美しい法則があると信じて素粒子をやってる人が多いと思いますが,ホントにそうなってるかという保証のないところがツライところであり,また面白いところなのかもしれません。

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