FC2ブログ

ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

超対称性と重力

今日は書くネタを思いつかないので、突然ですが、超対称性と重力の話を少ししたいと思います。

まず本題に入る前に素粒子の世界の対称性について簡単に説明すると、大きく分けて2つの対称性があります。1つ目は時空に置ける対称性。例えば空間における並進対称とか、回転対称。あるいは時空で回転変換するとローレンツ変換です。ある変換をするための操作は群を作るのですが、時空における変換群のことをポアンカレ群と呼びます。

もう1つの対称操作に内部対称性というものがあります。物理をやってる人にはお馴染み(?)のアイソスピン対称とか、場の位相変換(みたいなもの)であるゲージ変換など、実空間(時空)以外での対称操作です。ゲージ変換というのは素粒子物理学では最も重要な概念の1つで、ゲージ変換に対する対称性から相互作用を決めることができます。端折った説明ですが、電磁気力はU(1)、弱い相互作用はSU(2)、強い相互作用はSU(3)変換に対する対称性の要求から、その相互作用の形が決まってきます。また実際、そういう理論から予想される性質が実験的に確かめられているわけです。

で、物理学者が目指す大目標の1つに力の統一ということがあります。電磁気力と弱い相互作用はSU(2)xU(1)という対称性から成功しており、次の目標は強い力との統一(大統一と呼ばれる)です。さらに遠大な計画としては重力までも統一したいわけです。

じゃあどうやって力を統一していくかというと、SU(2)xU(1)みたいに群の掛け算みたいなことをしてもっと大きな群を作ることが考えられます。例えば、大統一のためにはSU(5)がウンタラカンタラと聞いたことないでしょうか?SU(5)というのは、SU(2)xU(1)(すなわち電弱統一理論)も、SU(3)(すなわち強い相互作用)も含んだより大きな群なわけです。大統一まではこの方法でいいのですが、重力まで含めようとすると全く繋がりのない時空の変換と内部空間における変換を含む群を考えなければなりません。

仮にSU(X)で大統一(電磁気力、弱い力、強い力の統一)ができたとすると、重力まで含めた統一をするには、SU(X)×ポアンカレ群みたいなもの(?)でなければならないという数理物理学的な定理(Coleman-Mandulaの定理)が存在します。これは由々しき問題です。何の関係もない(独立なというべきでしょうか)時空と内部空間との対称性を同時に満たす群が存在する根拠がありません。

そこで登場するのが超対称性です。超対称性については何回か説明してるので、こことかこことかここのエントリーを参考にして下さい。一言で言うと、フェルミオンとボソンを入れ替える対称性です。で、なぜそんなに超対称性が重要かと言うと、もし超対称性があると、めでたいことにポアンカレ群と内部対称性(ゲージ対称性など)を扱う群をくっつける(というか、超対称性が時空に関する操作と内部空間における操作の両方を行う)ことができるのです。つまり、超対称性があれば重力まで含めた力の統一の可能性があるのです。全ての力を統一して美しい理論を作り出したいという子供じみた夢を持つ物理学者としては、今のところ超対称性なくして、その夢を叶えることができないんですね。なぜ私も含めて物理学者が超対称性を崇拝しているのか、少しは納得してもらえるでしょうか?

ちなみに、Coleman-Mandulaの定理を打ち破った(?)人たちは、力の統一をしてやろうとか、超対称性に狙いをつけてたとかではなく、単に数理的にその定理に挑戦して、偶然超対称性を見つけたらしいです。(というふうに、KEK理論のO教授から昔聞いた記憶があります。合ってるかな?)

毎回意味不明な文章を垂れ流していますが、今日のエントリーもきっとチンプンカンプンだったことでしょう。やっぱり何かを説明するには、物事を順序立てて説明しないとなりません。なのに、ブログでは毎日の思いつきで記事書いてますからね。そのうち、一般の方向けの説明をどこかに纏められればよいのですが。

[12月17日修正と追記]


研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<修論 | HOME | 雑用に埋没>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |