ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

LHC長期スケジュール微変更

今週の初めにあったCERN上層部の会合で,LHCの長期スケジュールが少し変更されました。
今までの予定は,

2015-2017年 データ収集
2018年 シャットダウン(約1年)
2019-2021年 データ収集
2022年から1,2年程度のシャットダウン=いわゆるHL-LHCへのアップグレード

でした。
それが最新のスケジュールでは,

2015-2018年中頃 データ収集
2018年中頃-2019年 シャットダウン(約1年半)
2020-2022年 データ収集
2023年から1,2年程度のシャットダウン=いわゆるHL-LHCへのアップグレード

となりました。
2018年頃のシャットダウンでは,ATLASは検出器の大幅な変更を予定していないので1年間のシャットダウンで十分(なはず)なのですが,ALICEとLHCbはそこで検出器のメインなアップグレードを計画していて,1年間では足りないという議論がかなり前からされていました。CMSも長めを希望していたので,そのシャットダウンの期間が当初の1年間よりも長くなるかもとは思っていました。なので,やっぱりという印象です。

しかし,HL-LHCへのアップグレードが1年遅れるというのは,アップグレード関係者特に私たちシリコンの開発関係者にとっては少しインパクトがあるかもしれません。製作にかかる年月を勘案して,実験開始予定日から逆算していつまでに設計・技術選択を決めるというのが流れなので,このままでいくと技術選択の決定が1年遅れるかもしれません。1年で影響があるかどうかはわかりませんが,決定がもし先送りになれば,よりアグレッシブで技術的には成熟していないテクノロジーを使っているグループのほうが原理的には有利になります。シリコン日本グループのテクノロジーは比較的技術的成熟度が高いので,あ,あくまで比較した場合で,現存するテクノロジーよりは遥かに進んでいます,技術選択がどんどん先送りされていくというのはあまり嬉しくありません。

いずれにせよ,Technical Design Report を書き上げる目標時期についての議論が巻き起こるかもしれません。

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