ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

将来計画へのインプット

CERNから戻ってきました。

そのCERNでのミーティングで一つ面白いと感じたことがありました。ちょっと前にSnowmass meetingというアメリカの高エネルギー物理の将来計画について議論する会議があり,そこでの議論内容を報告するトークがありました。将来計画を議論するためには当然将来の実験での物理成果の予想を各実験グループが報告します。私の興味をひいたのはヒッグス関連で,HL-LHCについてはATLASとCMSが将来予想を報告しました。が,Snowmass meetingでは,ATLASの結果はあまりにも悲観的で信用ならんから,CMSの出した結果だけを使って議論することになったのだそうです...。

常々ATLASの解析結果は保守的過ぎると文句を言ってましたが,そう思っているのは私だけではなく,アグレッシブなアメリカ人にとってはもはや信じるに値しないものになっているのですね。ATLASでは,あらゆる測定結果が1σに入るくらい大きな系統誤差を付けさせられることが多く,それゆえ,確率的に明らかにおかしいほどあらゆる測定結果が1σで一致してしまいます。というか,トップの解析を大阪グループではやっていましたが,トップグループなんて1σどころではない精度で(統計的には独立なものにもかかわらず)色々な値が一致してることがよくありました。

政治や民意と同じく,グループ内の方針も何かの勢いで流れが決まってしまうと,誰もがおかしいと思ってもその変な流れを断ち切るのは難しいものだと痛感します。別に私だけがこういう懸念を抱いているだけでなく,ATLASグループ内の誰と話しても同じ意見を聞くのですが,その方針は変わらないんですよね。類は友を呼ぶで,私が話をする相手がバイアスサンプルなだけかもしれませんが,少なくともアメリカ人の大多数は私と同じように考えているということが今回わかりました。

にしても,平均ではなく,ATLASの結果無視ですよ...。

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