ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

電磁気学の採点を終える

昨日は,大学の一般公開での模擬授業と称した講演会を除いては,あ,いや,午前中は研究室のミーティングもあったので,そこも除いて,2週間前にやった電磁気学の授業での試験の採点に明け暮れました。一昨日から始めて,さっきようやく全て(=試験の採点だけでなく,出席点やらレポートの点を合計する計算などを含む)を終えて,成績を登録しました。これで,成績登録に関しては,大学院の授業だけとなりました。大学院の授業では受講者数が10人弱なので,こっちは採点が楽です。

しかし,試験の成績が悪かったのが意外というか,もっと正確に言うと,サービス問題として出題して問題のデキがあまりに悪くて驚きました。全体的な得点分布は,同じ授業を同じ学部学科の学生相手にやっていれば学生のレベルがわかってくるので予想がつくのですが,自分が想定した難易度と実際の得点との相関が弱い,いえ,逆相関してるときすらあって,今回がそうなのですが,驚きます。驚きと同時に,想定していた平均得点がガラっと変わるので困ってしまいます。

これは授業に限った話ではなく,受験問題の時にもあります。複雑な過程を踏まないと解けない問題でも既出の問題だと短時間にもかかわらず解いてくるのに,こちらが易しいと思って出した問題でも,定型の問題じゃないと解けないことが多々あります。よく言われていることですが,物理なり,その問題で問いたい本質を理解してるのではなくて,解き方を覚えちゃってる受験生,そして学生が圧倒的多数なんですね。

今回の電磁気学の問題でも,こんなに易しくしちゃっていいのだろうかと自答しつつ,正答率90%越えるだろうという予想のもと作った問題がほぼ全滅。中学生の知識で解けてしまうし,実際,正解に辿り着けていない学生も書いている内容から,問題を解くのに必要な知識は十分だということがわかるのです。けれども,全く違った方向に進んでしまうのです。いや,参りました。この問題のおかげで平均点がガクッと下がってしまったので,全体の配点を調整するのに物凄く時間を費やしました。いや,単に変えるだけなら苦労はしないのですが,デキの良かった人が損をするような単なるスケールはしたくないので,様々な試行錯誤を繰り返しました。

とまあ,そんな苦労もありましたが,とにもかくにも成績を入力できてホッとしました。

それから,昨日の講演ですが,予想はしていたのですが,多くの高校生は後半部分の説明で置いていかれたようです。ヒッグスをどうやって捕まえるのか,無数の背景事象の中からどうやって信号を同定するのか,という部分の説明をあまり端折らずに直球勝負で臨んだのですが,なんというか,玉砕した感があります。ヒッグスを含む素粒子物理の一般論(=理論的な部分)のところはいいのですが,実験になると,チャレンジすれどもすれども,毎回玉砕してる気がします。加速器の話,検出器の話,ここら辺からして高校生だと厳しくなってきて,具体的にじゃあどうやって見えない粒子を同定するのか,という内容になると,大方の高校生を振り切ってしまいます。

その辺の説明はしない,というのも一つの方法だとは思うのですが,実験屋としてはどうしても説明したい部分なんですよね。理論的な内容を一般人にわかりやすく説明するだけなら,別に実験は必要なくて,理論屋が説明すればいいわけですから。じゃあどういう説明をすれば高校生にもわかってもらえるかを考えると,大人は実験の話をしてもそれなりにわかってくれることが多いという事実(ではなくて,私の勘違いなのかもしれませんが)にヒントがあるはずなのですが,その核心が今ひとつ見えてきません。大人なら知ってる知識なのか,どこかに論理の飛躍があるのか,そこら辺を考えつつ,11月にはまた高校生相手に同じような話をする機会があるので,そのための構想を練っていこうと思っています。

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