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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

私たちのグループでやってること。その3

私たちのグループでやっていること紹介の第3弾です。今日はM2のHくん。

これまた研究熱心で色々なことをやっています。修士1年時はATLASの解析ソフトウェアに慣れる意味も込めて、bジェット同定関係の研究をしていました。具体的には、bジェットの同定性能の評価方法の開発です。同定性能というのは端的には、真のbジェットをbジェットと見つけることができるかどうか(efficiencyと呼びます)、bジェット以外をbジェットと間違って同定してしまう確率(fake rate あるいはfake probabilityと呼ぶことにします)、この2点に集約されます。efficiencyが高くてfake rateが低ければいいわけです。

もちろん、その性能は高ければ高いほどいいので、bジェット同定に使われる検出器の性能を高める努力(設計開発から建設。そして一昨日説明したように、モニターの充実と絶え間ない微調整など)、より良いアルゴリズムの開発、などなどが行われています。プラス、その性能を正しく評価、理解することも解析上非常に重要になります。これがbジェット、これはbクォーク起源ではないジェット、というのが実際のデータの中でわかれば勿論性能評価は簡単にできますが、評価したいbジェット同定を使わずにあるジェットをbクォーク起源なのか、そうでないのかを見分けることは難しいので、性能評価というのが簡単な作業ではありません。

特にLHCのようなハドロン衝突型加速器ではこの性能評価が難しく、今までに使われてない新しい方法がないかと個人的に考えていました。その新しい方法というのをシミュレーションを使って試してみる、ということをHくんはやっていました。その結果が一段落着いたのが去年の秋で、それ以降、彼は全く別なことをしています。

Silicon On Insulator(SOI)という技術を使った新しいシリコン半導体検出器の開発に参加しています。検出器の詳細は別の機会に説明するとして、彼は試作品の検出器の信号の読み出しを中心人物として行っています。読み出し用ボードのファームウェア、DAQ(データ収集システム)のソフトウェア開発を引き受け、試作品のテストをするには不可欠な人間として頑張っています。試作品の開発・テストはKEKで行われているので、去年の秋以降、大部分の時間をKEKに滞在して研究活動を行っています。

今私がKEKに来ているのも、新しい試作品ができたのでそのテストのため、いや、Hくんのつかいっぱをするためです。


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