FC2ブログ

ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

ジェット

「ジェット」というと、普通は飛行機などに使われるジェットエンジンを想像しますよね。でも我々の世界には別のジェットがあります。

粒子と粒子を光速近くにまで加速して衝突されると、元の粒子が消えてエネルギーの塊みたいな状態になります。プチビッグバンとでも言うような状態です。そのエネルギーの状態ではいられないので、新たに粒子を作り出します。新たに生まれた粒子が電子(の仲間=レプトンと呼ぶ。強い相互作用をしない。)なら話は簡単。電子はいつまでたっても電子だから。ところがクォークが生成されると話がややこしい。クォークというのは実在の粒子ながら単独では存在しないのです。例えば陽子はuクォークが2つ、dクォークが1つからできています。なので、高エネルギーのクォークが生成されると、真空からクォーク・反クォーク対を(複数)作り出して、相棒となるべき(反)クォークを見つけ、人間の観測にかかる粒子(陽子などの強い相互作用をする粒子=ハドロンと呼ばれる)を作り出します。

もともと生成されたクォークのエネルギーが大きいと1つや2つのハドロンを作ったのではエネルギーが余ってしまい、真空から非常にたくさんのクォーク・反クォーク対を作り出し、結果として多数のハドロンを作り出します。生成された多数のハドロンはもともとのクォークの持っていた運動量方向に飛ばされるので、実験では特定の方向、すなわちもとのクォークの運動量ベクトル方向にたくさんの粒子が観測されます。多数の粒子が狭い空間に放出されるので、個々の粒子の運動量やエネルギーを測定するのは難しく(測定しようとはしますが)、エネルギーの塊として実験では扱うことになります。この粒子の塊、あるいはエネルギーの塊を高エネルギー物理学の人間はジェットと呼びます。

ただ一言でジェットと言っても色々性質があって、それ自体が研究の対象ともなりえます。私の研究はジェットそのものではないのですが、ジェットの性質を利用しないとならないので、必然的にジェットの性質を調べることになります。今やっている研究は大きく2つあって、そのうちの1つでは、ある特定のジェットの性質を調べています。
研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<牛 - その2 | HOME | 日本のアニメ>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |