ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

LHCシャットダウンへ

LHCがいよいよ長期シャットダウンに入ります。今年に入ってから陽子と鉛の衝突を主にやっていましたが,それも昨日終わり,加速器ではこれから調整作業が始まります。エネルギーを7TeVに近づけるべく,まあ一言で言うと,長ーいトンネルの中に設置してある1000個オーダーの超伝導磁石間の接続の補強(?)確認を行います。これにより,より大量の電流を磁石に流すことができるようになり,より強力な磁場を発生させることができるようになるというわけです。

あ,ちなみに,LHCのような陽子加速器では,陽子を加速させるのはそれほど難しいことではありません。陽子がリングを一周してもシンクロトロン放射で失うエネルギーは確か数KeV。陽子のエネルギーは数TeVですから,エネルギー損失は10の6乗分の1程度。ということで,加速させるのは難しくなく,円形軌道を保つための磁場の強さがエネルギーを制限します。より強力な磁石があれば,さらにエネルギーを増やすことが可能なので,超伝導電磁石の技術革新が待たれています。逆に電子の場合はシンクロトロン放射が莫大で,同じトンネルを使っていたLEPでは電子がリングを一周する間に3%だか4%もエネルギーを失っていました。

LHC加速器がシャットダウンになりますので,検出器もこれからぼちぼち運転を停止します。今日あたりは較正作業を行っているはずです。シリコン検出器の場合は,これを2,3日行い,その後電源を落とします。新たな検出器の搬入作業という大きなイベントはありますが,それに携わっていない人にとってはしばらくは解析に専念することになります。LHC再開は2015年の予定です。

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