ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

ウェブでの問い合わせ

仕事内容の中で重要な地位を占めるものに,競争的資金の獲得と,その資金をどのように使うか考えることがあります。資金をどのように使うかを考えるかというのは,どういう研究を進めるのかと直結しますから,研究内容を考えているということに実は非常に近いのかもしれません。その中でより具体的にお金の使い道を考えるにあたって,物品を買う場合は,その物品の値段が幾らくらいか当然のことながら知らなければなりません。

また,競争的資金の獲得にあたっては,色々な機会に応募をしなければなりません。その申請書の中には,政治家のマニュフェストと違って具体的にどういう予算の使い方をするのか書きます。ここでも,物品が必要な場合には幾らくらいするのか知らなければ申請書を書けませんので,やはり,モノの値段を知らなければなりません。

というわけで,物品の値段を調べるということに,無視できない時間を費やすことがあります。特に問題なのは後者です。前者の場合は,ある程度の値段をすでに調べてから申請書を書いていますから,おおよその値段の見当はついています。それをもとに,欲しい品物を取り扱ってる会社に見積もりを取り,似たような製品がある場合には,性能と値段を比べて最終的な判断。というように,道筋がハッキリしているのであまり困ることはありません。ところが,後者は結構大変です。

自分の経験にもとづき,値段のおよその見当がついていれば問題ありませんが,そうでないモノというのも研究遂行上たくさん必要になります。特に,やったことのない研究をすれば,毎回そういうモノに出逢います。日常生活品ならばシャンプーはいくらくらい,ジュースはいくらくらい,...というように,大体の目安がつきます。ところが,実験に使う器材って全く値段の見当がつかないものばかりです。100平方メートルのクリーンルームを作るのに必要な費用,とある大きさのブロック塀を壊して捨てるのにかかる費用,全く作ったことのない仕様の電子回路を作るのに必要な費用,あるいはその回路に使用するICの値段,などなど経験がなければ全然値段の予想のつかないことがあります。

こういうときは,知っていそうな人に話を聞くというのが一番速いのですが,身の回りにそういう人がいないときはウェブサーフィンをとりあえずします。縦割り行政のお役所と同じで,大学というのもかなりの縦割り。自分の研究室の人に聞くか,せいぜい隣近所の研究室の人に聞くのが精一杯で,きっと物理学専攻内のすべてのスタッフ,あるいは理学研究科内のすべてのスタッフに質問することができれば,あっというまに解決するような話なんだと思いますが,そういうことを簡単に訊けるような仕組みがありません。

そういえば,グーグルだったかな,違っているかもしれませんが,アメリカの有名IT企業ではエレベーターかなんかの壁に質問のメモを貼っておくのだとか。自分の連絡先を添えて。それに答えられる人がそのメモを見たら,質問主に連絡をするのだそうです。自分の馬鹿さ加減をさらけ出す質問というのは大抵の人が質問しづらいと思いますが,物の値段だったり,どこで自分の欲しい物品を買えそうか(そうです,値段の前にそもそもどこで自分の欲しい物品を買えるのかすらわからないことが多いのです),そういう単純な質問なら恥ずかしくないのでサクッと質問できるはずで,それなりに機能するのではないかと思うのですが,ダメですかね。あったら凄く便利だと思うのですが。

脱線した話をもとに戻すと,そんなわけで物の値段を調べたり,その物をどこで買えるか,ということを調べるのにウェブを使うわけですが,これがイマイチなんですよね。イマイチだと思う理由は色々ありますが,まず,値段はほとんどの場合わかりません。価格.comに載ってるようなものだったら調べる前から大体の値段の想像がつくわけで,私たちが探す物というのはもっとマニアック(?)です。欲しい物を取り扱ってるサイトを見つけたとしても,掲載されている品物リストに値段が載ってることというのは非常に稀です。正確な値段は当然見積もりを取らなければわからないのですが,おおよその値段でいいから,100%の誤差がついていてもいいから(それでもオーダーはわかりますから)値段を書いといてくれると嬉しいのですが,そういうケースは稀です。

でもって,ここから先は値段を調べることに限った話ではありませんが,ウェブから質問フォームみたいなのがあってそこから問い合わせる場合がありますよね。あれもイマイチじゃないですか。住所やら電話番号やら色々書かされた挙げ句に,回答が来るのが物凄く遅く,しかも結局は電話で話をしないとわからない,なんていうことありませんか。だったら質問フォームなんか作らずに最初から電話で聞け,と書いておいてくれればいいのに,と思うわけです。さらに最悪なのが,メールアドレスも収集されるときです。第3者には見せてないのかもしれませんが,広告メールが送りつけられてくるだけで十分うんざりします。

最近もこのてのことで脱力することがありました。長いフォームに答えて,会員登録。会員登録が済んだ後でよううやく「値段つき」のカタログをダウンロード可能。ようやくの思いでダウンロードしたカタログを見て愕然としました。数ベージにわたるカタログには,製品のリストがあるにはあるのですが,値段が載ってるのは私でも想像がつくような品物だけ。しかもそれが一つだけ。もうほとんど詐欺ですよ。いや確かに値段載ってましたよ。一つだけ。でも,これってありなんでしょうか。値段を載せられない事情というのはよくわかります。でもそれなら,人を騙すようなことはせず,本当に値段のわかる問合せ先をきっちりと教えて欲しいです。

日常 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<LHCとATLASの近況 | HOME | インフラはただではない>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |