ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

インフラはただではない

少し前に,トンネルの天井(?)が落ちてくるという惨事がありました。運が悪いというだけでこういうことがあるのかと,本当に恐ろしくなります。しかし,もっと恐ろしいと思うのは,その原因が老朽化かもしれないということです。色々な要素があって原因を一つに絞るのは難しく,どういう事故調査の結果発表になったとしても,やはり老朽化はその一因として否定できないんじゃないかなぁ,と思ってしまいます。でもそうだとすると,古いトンネルや橋なんてたーくさんあるわけで,いや,ホントこわいです。事故原因の究明もですが,とにかく,なるべく多くのトンネルの点検をして欲しいものです。

この事故で感じるのは,ってか,日々色んなところで実感していますがインフラはただではないんですよね。とりわけ,クオリティの高いインフラを整備するのは非常にコストがかかります。色んな意味でのセーフティファクターが大きくなければならないわけで,それには,最低限必要とされる仕様にセーフティファクターそのものを大きく入れておくことも必要ですし,日々のメインテナンス代も莫大に必要です。前に,ILC関連の人から聞いた話ですが,ILCの候補地は電力がいかに安定して供給できるかどうかということもサイト選びに含まれているのだそうです。それも,私たちが考えるようなレベル(日本なら大丈夫だけど発展途上国では無理だろうみたいなレベル)ではなく,日本国内ですら,分母になる総電力量がある程度大きな電力会社の管轄地でないとダメなんだそうです。

段々言いたいことに迫ってきました。電気代が大幅値上げされたために,理学研究科ではこのままだと大赤字になるそうで,夏と違った目的で節電要請が来ています。突然,千万円単位の赤字になりそうなんだとか。ただでさえオフィスは寒くて,ホッカイロやら毛布を持ち込んでいるというのに,さらに節電って,もう本当に頭にきます。一般家庭の場合は,電力会社が値段を変更したくても勝手に変更できません。国だかの認可が必要です。ところが,事業所への電力費は勝手に値上げできるんだそうです。なので先行値上げ。しかも値上げ率がデカイのです。一般企業はホント泣きたいでしょうね。

で,この値上げは当然のことながら燃料代。3000億円だった燃料代が9000億になっています。ちなみに,関西電力のトータルの予算規模は2兆円強で,その中の3000億が9000億になったのですから(総費用が2兆円強→2兆7000億),そりゃあもう半端な負担ではありません。ついでだったので,ちょっと調べてみたら,2兆円の費用のうちの半分近くが減価償却,メインテナンス費用,購入電力代。人件費は10%にも満たない2000億円弱。頑張ってももう費用をそれほど削れません。もし原発を動かさずに全部火力発電にしたら,それでは発電量が足りないのでしょうが,もし仮にそうしたとしたら,事業所の電気代はおそらく2倍くらいになったんでしょうね。これも別の意味で恐ろしい話です。

そんなわけで大学は節電要請されてるのですが,理学研究科の場合,昼と夜の電力消費量があまり変わらないのだとか。ってことは,昼夜を問わず動かし続けなければならないよう実験設備が大方の電力を消費してるということになります。つまり,人間がいる昼間の間に節電しても効果は非常に小さいわけですね。ということがわかっていても節電要請しなければ赤字ですから仕方がありません。でも,ということは,研究活動を低下せざるを得ないということになります。そうです。企業同様,大学もギリギリの財政でやりくりしてるので,節電というのは研究活動の低下に直結する死活問題です。

昨日だか一昨日にも書きましたが,将来的に原発を廃止したいという考えは極めて自然だと思うのですが,いや,もちろん逆の考えをする人がいても,そういう考え方もあるかと思います。でも,いずれにしても,デカイ減価償却を必要とする設備(=原発)を国の政策として作ってしまった以上,その寿命分は設備に仕事をしてもらわなければあまりにも無駄です。そういえば,書いてて思いましたが,脱原発を主張する人と,地震前までエコとかCO2とか騒いでた人たちには相関があるんでしょうかね。

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