ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

ミューオンの寿命測定

今年も研究室の学部4年生のトレーニングとして宇宙線中のミューオンの寿命測定をやっています。毎年のことですが,大学院の入試前までに寿命測定をして,素粒子物理学実験の基礎の基礎を学んでもらいます。そして後期になったら,卒業研究に向けて4年生自身がテーマを考えて実験,という流れです。

というわけで,ここ最近は4年生にかなり肩入れして実験を見ているのですが,うまいこと寿命が測れていません。その問題点は,他にもあるのかもしれませんが,わかっているのはレートが10HzですでにデータをとれなくなるTDC。それから,ターゲットに止まったミューオンをトリガーするはずなのにそのレートが高過ぎる。という2点です。トリガーが真に止まったミューオンだけ捕まえればレートは10Hzもこないので,その遅いTDCでも大丈夫なはずなのですが,なぜかレートが高く。その結果,TDC分布が意味不明になります。ミューオンではなくて電磁シャワーみたいな成分が多いのか,ちょっと真面目に考えて調べないとわからない状態になってます。

私は大人なので,というか実験屋なので,これくらい謎があったほうが実験をやってて面白いのですが(いつまでに結果を出さなければならないというプレッシャーがありませんから),実験に慣れていない学生は結果が上手く出ないとフラストレーションになるようです。本当の実験というのはそうそう上手くいくわけではないので,こういうのが実験なんだと早くなれて欲しいものです。

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この記事のコメント

まさか、大地震の前触れ?

絶対違いますよね!!! ね、ね、ね...




2012-08-03 Fri 08:01 | URL | 半家茶蔦 [ 編集]
私も大昔、学生実験でミューオンの寿命測定やりました。詳細は忘れてしまいましたが(ミューオンの寿命くらいは覚えていますが^^)、エレキつかったり、誤差計算したり、懐かしいです。

別の実験(というか、修論のテーマ)で、トリガーレート1Hzくらいになるはずなのに、モーターノイズが乗って20Hzくらいになったのも懐かしく思い出します。まだ若かったので、「自分に都合の悪い事実(想定と異なる事実)」と折り合いを付けるのに苦労した覚えがあります。社会にでるとそんなことばかりなので、今実験をしている皆さんはいい経験をしているのでは、と感じます。
2012-08-04 Sat 10:46 | URL | かつて物理を学んだコンピュータ技術者 [ 編集]
> まだ若かったので、「自分に都合の悪い事実(想定と異なる事実)」と折り合いを付けるのに苦労した覚えがあります。社会にでるとそんなことばかりなので、今実験をしている皆さんはいい経験をしているのでは、と感じます。

大人なコメントをありがとうございます。
今実験をやっている学生たちが後からそう思ってくれることを願うばかりです。
2012-08-06 Mon 15:49 | URL | ExtraDimension [ 編集]

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