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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

LHCやATLASの近況など

ここ1ヶ月間くらいLHCでは順調にデータを収集しています。4月の末にあった加速器の短期間の休みの後,LHCへの入射時にビームが安定しないという問題があって,その休みの後,データ収集量にして予定より10日間程度遅れました。その後,5月半ばくらいからはビーム入射時の不安定さがなくなり,ピークルミノシティでも6E33をコンスタントに超え,日々のデータ収集量の目標をクリアする日々が続いています。ピークルミノシティは,最高では6.8E33程度に達してますし(今年の目標は7E33),1日あたりの積分ルミノシティもきちんとした数字ではありませんが,平均で1日あたり100pb^{-1}程度には達しているのではないかと思います。最高だと200pb^{-1}超えの日もありますし。

ということで,5fb^{-1}弱をこれまでに収集しましたが,年間の予定と見比べると4月末の立ち上がりが遅かった分をそのまま引きずって約1fb^{-1}程度目標値よりも少なくなっています。この勢いをそのまま外挿すると,今年中にさらに10fb^{-1}程度積み増して,2012年だけで15fb^{-}に届くかな,というような感じになります。去年は5fb^{-}弱でしたから,トータルで4倍,バックグラウンド量で制限されてるヒッグス探索では,感度にして2倍くらいは上がりそうです。

で,おそらく,多くの人が最も注目しているであろうヒッグス探索ですが,7月初めのICHEPでは,ATLASは全てのモードのアップデートはできそうにありません。が,γγやZZはアップデートした結果を見せる予定で,今週はATLAS Weekと呼ばれるATLASグループ全体のcollaboration meetingが行われているのですが,そこで,preliminaryな結果の議論がされました。まあ,例によってその内容はここでは書けませんが,感度が標準模型の予言値に到達しつつあるので,各解析グループのもっぱらの興味は解析をブラインドにするかどうかのようで,うちのポスドクのOくんによると,なかなかに熱い議論が繰り広げられているそうです。

もう少し先の予定がどうなっているかというと,10月いっぱいで陽子陽子衝突を終え,その後1ヶ月間程度(?)はイオン衝突。そして,約1年半の長期シャットダウンに入ります。そのシャットダウン中の計画の議論も当然始まっていて,気になる再開は2014年の夏を予定しています。チラッと見た予定表では7月くらいからビームコミッショニングを始めて,物理データ収集の始まるのが11月くらいになっていました。まだまだ先だと思っていた長期シャットダウンがもう半年後,しかも,その先の予定もどんどん決まっていくという物事の進展の早さに驚きます。

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