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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

EPSのハイライト

いつEPSの結果をここに書けるのか自分でもよくわかっていなかったのですが(=ATLASグループとして結果を公表したと正式認定されるのがいつなのかわかっていなかった),今朝受け取ったメールを見ると,もう結果を口外してもいいようなので,今日は,ハイライトを簡単に説明してみます。

今回の目玉はヒッグス探索です。今持ってるデータの大部分を使った結果を発表しました。残念ながら「ヒッグス発見」と大々的にいえるほどのexcessはなかったのですが,150GeVよりも少し下に,2.5σ程度のexcessがあります。ただ,H->WW(->lνlν)という崩壊モードが一番の寄与を与えるのですが,topとZ+jetsは大丈夫かなぁという一抹の不安はあります。私たち自身がttbarの解析をやっていて,Z+jetsの評価に過敏になっていることと,H->WW探索の信号と似たトポロジーを持つttbar事象数が期待値よりも若干多めに出ている,というのが不安の根拠です。特に後者は,ttbar断面積の真の値うんぬんではなく,実際に観測している事象にオーバーラップがあり,それが期待値よりも大きいのですから,ヒッグス探索における背景事象としてttbarが上向きに振れている可能性があります。まあ,なんにしても,ヒッグスかどうかという熱い議論がグループ内ではされていまして,本当にエキサイティングな時期になってきた,というのが変な実感です。

H->WW以外だと,H->γγは上ブレしてるところもありますが,まだまだ統計のflucutuationの範囲内。あと,自分で気づいてなくてポジティブサプライズ(?)だったのが,H->ZZ(->llll)の感度です。130-140GeVくらいだとH->γγと良い勝負になるのには驚きました。やっぱり,レプトンは強いんですね。

個人的には湯川を測りたいので,もうちょっと軽くないと困るのですが,ないよりはあったほうがよい。いやでも,変な質量領域だと後でやることがなくなってしまう。いやでもないよりは…と変な思考ループに入ったりするのですが,まあそれはさておき,これくらいの質量領域にあるっぽいというのがあると,色々想像や妄想を膨らませることができて楽しめますね。あと,湯川を測りたいという個人的な希望から質量は120GeVかそれよりも軽いといいな,軽いはず,と意味不明なバイアスが自分自身に入っているので,150GeVとか言われるとバックグラウンドではないかという色目が入っていることはご承知おきください。

ちなみに,CMSも150GeVよりちょっと下は若干のexcessがあるようですが,ATLASほどは上ブレしていないようです。

ヒッグス以外だとやはりSUSYでしょうか。しかし,SUSYにはまだその兆候がありません。ということで,今日はハイライトと言いつつ,ヒッグス探索の状況だけのエントリーになってしまいました。

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