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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

平成基礎科学財団

2週間くらい前に大学のオフィスに電話がありました。見知らぬ声で,丁寧に名前を尋ねてきます。よくあるセールスの電話だと思い,隙を見つけて電話を切ろうとしていました。

が,いつものセールスとはちょっと調子が違うんですね。何が違うって,まず,声の主がかなりの年配。声だけから判断すると,もう定年に達していても不思議ではないような年代の人の声です。セールスなのに珍しいなぁと思っていると,相手が名乗ります。なんとかっていう会社のなんちゃらです,ではなく,東北大学の元教授で,今は東京大学の名誉教授の「たけだ」だとおっしゃるのです…すみません。相手がセールスだとばかり思っていたために,「たけだ」と言われても誰だか最初は全然思いつきませんでした。

さらに,平成基礎科学財団の理事をしているのだが,楽しむ科学教室という高校生,大学生向けの講演会を開いていて,その講師をお願いできないか,と言われるんですね。去年,大阪市立科学館で私が講演会をやったことにも触れられて,どういう経緯かは詳しく説明してくださいませんでしたが,まあその辺がきっかけとなって講師を依頼していると言うのです。なんかよくわからんけど,そんなに怪しいものではなさそうなので,今年の12月だという講演会の講師を引き受けることにしました。詳しい話はあとで秘書の方から連絡が来るということで,その電話での会話は終わりました。

しかし,平成基礎科学財団と言われてもまだピンとこない無礼な私は,電話の後ウェブで調べます。すると…平成基礎科学財団というのは小柴さんが理事長で,理事の人々は素粒子宇宙関係の大御所ばっかり。しかも電話してきた「たけだ」というのは素粒子物理の教科書も書いてる武田暁さんなのです。いやー,びっくり。そんな偉い人だとは全く気づきませんでした。いつもの調子で無礼なことを言わなくてよかったです。

さらに引き受けてから驚いたのは,その楽しむ科学教室というのは半定期的に開催されているのですが,その講師の人々が超有名人ばっかりなんですね。色んな分野のノーベル賞受賞者,素粒子宇宙関係だったら,それはもうこの世界の巨人ばっかり。素粒子関係では小柴さん,小林誠さん,鈴木厚人さん,高崎さん,長島さんなどなど。宇宙関係では佐藤勝彦さん,家さん,杉山さんといった具合。そんな人々ばっかりが講師だったのに,なんで突然私なんでしょうか。実はこの時点でガラにもなく少しビビり始めました。

さらにさらに,秘書の方から郵便で説明やら案内が届いたのですが,そこでまたビビり始めます。まずツライのが,略歴。過去の人々は,みんな立派な受賞歴や著書があるのです。しかし,そうです。私にはそんなものありません。いやー,私の略歴のすっきりしてること。おもいきって2050年ノーベル物理学賞受賞とか書いてみようかと思ってしまうくらいすっきりしてます。それはまだいいのですが,さらに驚きというか,ちょっと腰が引けるのが,講演会のスケジュール。講演会自身はみっちり4時間近くやるということを聞いていたので,それは驚かなかったのですが,その前のスケジュールが私にとっては驚き。

10:00 ホテルへ佐賀県担当者お迎え→車にて会場へ移動
...省略
11:30-12:30 協賛者関係者様,小柴理事長他との軽い昼食会


とあるのです。私の講演会の協賛者というのは佐賀県でして,そもそもこの講演会は毎回小柴さんが話を聞き,武田さんが司会。そして協賛者のお偉いさん,たとえば県知事とかが挨拶,というのが定番らしいんですね。ということは,その昼食会って,そういう人々と食事するわけですよね,きっと。小心者の私は今から緊張してしまいます。

にしても,なんで私なのか今もって不思議です。何かの間違いだったら無茶苦茶カッコ悪いですよね。間違いじゃないとしたら,どういう経緯で私に辿り着いたのか本当に謎です。まあしかし,引き受けてしまった以上,やるしかないので,今までの経験を生かして周到に準備するしかありませんね…。

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