ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

ネタの続き

ネタがたくさんあると前回書いておきながら,更新が遅くなってしまいました。CERN理事会終了後,成田に着いたその足で東工大での研究会に向かい,そこで3日間過ごしていました。その研究会は興味深いものだったので,それについてはまた別途書くとして,今日はとりあえずネタの続きです。

さて,ジュネーブへ向かう便を逃してヒースローで凹んでいた私に,かなり稀な出来事がありました。ヒースローへ向かう次の便になんとかただで振り替えてもらった私は,今度は出発ゲートが確定したらすぐにそのゲートに向かおうと,新たなチケットをもらった直後にすぐに案内板のところに向かいました。当然まだ時間があるので,出発ゲートの案内は出ておらず,仕方がないので案内板の近くの椅子に腰かけて休みます。

そしたらその直後,本当に私のすぐ目の前で「Don't move! We're not gonna hurt you」みたいな叫び声をあげた男が,別の男を追いかけてきて,二人の男が対峙しているのです。どちらも武器は持っていませんでしたが,アクション映画さながらの緊迫感です。その緊迫感のなか,日本からヒースローへ向かう飛行機のなかでダイハードを見ていた私は,アクション映画で言うのと同じことを実際の場面でも言うんだな,などと変な関心をしていました。

それはさておき,飛行機を乗り逃し凹んでいた上に,ヨーロッパではテロのこともありますので,大真面目に相当ビビりました。さらに,その二人の男が対峙を続けていると,別の男も数人やってきて,挙動不審な人物を捕まえようとします。捕まえようとしている人たちがゆっくりと網をしぼるように,挙動不審な男に近づいていきます。が,隙を見て,その挙動不振な男はダッシュで逃げ去り,すると,それを追って5,6人の男がまたダッシュで走り去ります。

彼らを追ったり当然しませんので,ことの顛末はわからなかったのですが,いや,本当にびっくりしました。前の飛行機が遅れたわけでも,寝過ごしたわけでもなく,飛行機を乗り逃すという稀な経験の直後に,今度は一生のうち一回あるかないかというアクション映画さながらのシーンを自分の目の前5mくらいのところで目撃。こんなにも稀な出来事が重なるなんて,相当ありえません。普段は飛行機が落ちるなんてこと微塵も考えませんし,どこかで飛行機が落ちたから乗るのが嫌なんていうことも考えたことはなかった私ですが,今回のヒースロー→ジュネーブ便は,乗るのがなんとなく嫌でした。

まあ,それでもジュネーブに無事着いて,時間はかなり遅くなったものの,いつも通りバスを乗り継いでCERNへ向かうトラムに乗りました。そしたら,そこでまた,かなり稀な出来事に遭遇しました。ジュネーブのバスやトラムは基本的に乗る前に自動販売機でチケットを買うのですが,通常はだれもそのチケットをチェックしません。抜き打ち的に職員が検札に来るのですが,ジュネーブからCERNへ向かうトラムのなかではこれまで一回もその検札に会ったことはありませんでした。ダウンタウンでは,そもそもそれほどの回数乗ったことないのに検札を見かけたことが数回あるのですが,これまでに何100回も利用しているその路線では検札に会ったことありませんでした。

その検札に今回は遭遇したのです。もちろん私はチケットを持っていたから問題ないのですが,驚きは,チケットを持ってない人がかなりいたことです。チケットを買わずに乗る人が多いのは普段から知っていましたが,きっと,定期をみんな持ってるのだとばかり思っていました。しかし,チケットを持ってなくて罰金を払ってる人が1/3から1/4くらいもいたのです。いやー,検札に遭うこと自体驚きな上に,無賃乗車が多いことにさらに驚きました。

私の周りにいた人たちは全員無賃乗車だったらしく,自分たちの身分証明書を見せながら罰金の手続きをしていました。その人たち全員が身分証明書を見せているもので,フランス語のわからない私は,検札なのか,安全管理の一環として身分証明書の提示を求められているのかわかりませんでした。。

というように,ボケてて飛行機に乗り遅れ,目の前で捕り物に遭遇し,トラムでの検札に遭い,たくさんの人が無賃乗車で捕まっているのを目撃,という稀な事象の重ね合わせに遭遇したジュネーブへの移動でした。これくらい稀な出来事の重ね合わせに遭遇することがあるのですから,一般論として,背景事象が怪しい信号を作っても不思議ではありません。研究会のことと合わせて,今,ATLASとCMSで話題になっている謎のバンプについてはまた別にエントリーを書きます。

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ネタ盛りだくさん

前回のエントリーに書いた通り,CERNの理事会に出席するために,水曜からCERNに来ています。時差ぼけというか,いつが昼までいつが夜なのかを体がわかっていない,という感じで,相変わらず変な時間に突如眠くなる日々が続いています。

そんなボケボケ状態のおかげ(?)で,今回のジュネーブへの移動では,ネタを幾つも集めることができました。

まずその第一弾。
今回はロンドンのヒースロー経由でジュネーブ入りしたのですが,ヒースローからジュネーブへ向かう便を乗り逃してしまいました。それも,日本→ヒースローの便が遅れたわけでもなく,航空会社の手違いでもなく,私がヒースローで寝ていたわけでもなく,単に私がボケていて乗り逃してしまいました。飛行機には何100回乗ってるかわかりませんが,これは初めての体験です。

その原因は,一言で言うと,私がヒースロー初の飛行機の時間と便名をちゃんと確認していなかったことにあります。17:15発に乗るはずだったのに,19:15と勘違いしてしまい,ヒースローで仕事を始めてしまったのです。日本で出発前に時間を確認したときは,乗り継ぎ時間は2時間程度で,ヒースローはデカくて乗り継ぎに時間がかかるから,まあちょうどいい乗り継ぎ時間だな,と思っていたんですね。パソコンに向かって作業をしてるときにふとそれを思い出して,そういえば,羽田→ヒースロー便は30分以上遅れたのに,なんでこんなに待ち時間が長いんだろうと思い,自分のチケットを見てみると,搭乗開始時刻は16:45とあります。でも,今は17:20。一瞬何が起きているのかわからず頭が真っ白になりました。

そして数秒後,出発時刻が本当は17:15だったことに気付き,慌ててゲートに向かいましたが時すでに遅し。ゲートが閉まってるというより,飛行機はもう飛び立ってしまっていました。。。

仕方ないので,別の便でジュネーブへ向かうべくチケットカウンターを探し歩いている途中で,なんでこんな勘違いが起きたのかを考えてみると... ヨーロッパの空港って,便が多いせいなのか,搭乗ゲートがどこかわかるのがかなり出発の直前ということが多いですよね。ヒースローもその傾向が強く,かなり出発直前にならないと搭乗ゲートがわかりません。なので,出発便の案内の掲示板で搭乗ゲートを確認するのですが,その際に,同じブリテッィシュエア(=便名が似てる)で行き先が同じジュネーブの便が19:15だったんですね。それで,本来は17:15発なのに,その数字が頭に刻み込まれていなくて19:15発だと勘違いしてしまったのです。しかも悪いことに,今書いたように,搭乗ゲートがどこかというのがその時点ではわからなかったので,出発の搭乗ゲートで待つということをしませんでした(できませんでした)。

チケットカウンターに向かう途中,上で書いたことが原因だというのはわかったのですが,ジュネーブ行きの便で席の空いてるのが今晩中にあるのだろうか,あったとして幾ら払わさせるんだろう,と心配が渦巻きます。チケットカウンターに行って事情を説明すると,係員は端末に向かい長い時間何かを調べています。これはやっぱり便がないのかと,さらに不安が増加しましたが,そもそも私が勘違いしていた19:15発のジュネーブ行きの席が空いているということで,無事2時間遅れですがジュネーブへ飛べました。しかも,私の礼儀正しい(?)お願いがきいたのか,ただで次の便に乗せてくれました。ただし,この1回だけで,次乗り逃したら有料だぞと脅されましたが。ははは。

まあ,いずれにせよ,今度は乗り逃がさないぞと心に決め,出発ゲートがわかるまではパソコンに向かわず,出発便の案内板の前で仁王立ち。出発ゲートがわかると,すぐに出発ゲートに行き飛行機の出発を待ちました。

が,ネタはさらに続きます。少し長くなったので,そのネタと,さらにその後に続くネタは別のエントリーで書きます。

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爆睡

この週末はまさに爆睡でした。

そもそも9月からずっと1ヶ月に2回の割合で欧米出張をしている上に,Fermilabのビームテストでは,昼間に行動する日,夜間に行動する日,昼間に行動する日が入り混じり,さらに,私は夜間のビームタイム以外に昼間もFermilabの人と会ったりしていたので,なかなか寝る時間を作れませんでした。というか,あまりに不規則な時間で行動するので体がそれについていかず,眠ろうとしても眠れず,長くて5時間,短い時は1時間半くらいしか寝ずに2週間過ごしたので,頭はずーっとボーッとしていました。

そのおかげで金曜の晩に家に着いて寝ると,20時間ほど延々と寝続けました。元々私は普通の人よりもたぶん睡眠時間は長いほうだと思うし,長い時間眠れると豪語していますが,起きたら土曜の夜になっていたのには驚きました。。その後も,当然変な時間に眠くなるし,変な時間に眼が覚めるのですが,もう日本時間に合わせるのは諦めて眠れる時にとにかく眠りました。でも,まだ寝足りない感じがしていて,もう1日か2日休みたいところなのですが,水曜からはまたCERNに行かなければならず(これもあって,日本時間に合わせるのを放棄しています),さらにCERNから帰ってきたその足で東工大の研究会に直行するという日程をこなさなければならず,流石に自分の体力が持つのか不安になりつつあります。

今日も夕方には移動があり,体力的になかなかシンドく,年末年始の休みが今から待ち遠しいです。

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ビームテスト終了

今回のビームテストでは私たちのビームタイムは夜間で,予定では,今晩から明日にかけてが最後のビームタイムだったのですが,順調にデータ収集することができたので今朝でビームテストを終了することにしました。Fermilabは慣れた場所ですが,FTBFで実験するのは初めてだったため勝手がわからず,準備がちゃんとできるか心配していました。ですが,色々な人の協力のおかげでそこそこ順調に準備ができて,そのおかげでビームタイムを十分に生かすことができました。加えて私たちが持ち込んだ試験対象の検出器が順調に動いたのもあり,余裕をもってビームテストを行えました。

そこで,今晩は実験参加者で打ち上げの晩飯を食べに行くことにしました。で,思いついたのがMeson Sabika。Napervilleという町にあるスペイン料理屋で,日本人の口に合うレストランの少ないアメリカ,特にミッドウエストにあって,日本人でも美味しいと感じることのできる数少ない店の一つです。一部の人にとっては凄く懐かしい響きではないかと思います。私自身その店のことを思い出しただけで相当懐かしさが蘇りました。

今回の滞在中,学生が車を借りなかったのもあり,参加者の多くと毎日一緒に外食に行きました。私の記憶に全て頼り色々な店に行ったので,私にとっては思い出巡りでもありました。数日前のエントリーにも書いたようにメキシカン,そして,Fermilabに行く人誰もが(?)よく行く中華料理店。そして,Meson Sabikaほどではないけど,ミッドウェストにあってはまともなイタリヤ料理のFranccescaなどなど,昔よく行った店を毎日巡り歩いていました。そのうち家族とまたぜひ来てみたいと思う滞在でした。

いや,それにしても無事ビームテストが終わりホッとしました。あとは明日の朝の片付けだけです。

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FTBF

今ビームテストをやっているのは,FTBF(Fermilab TestBeam Facility)という所だというのは数日前に書きました。ここは基本的には2本のビームラインがあり,1本は私たちのような短期でビームテストをやる目的で使われ(MTest),もう1本は比較的長期間,数ヶ月スケールで行う実験のために使われています(MCenter)。今は,MTestだけにしかビームを出していないからなのか,1分間に3秒間のスピルしかないことを除けば,非常に順調にビームが出ています。Main Injectorからビームをもらっていますから,Main Injectorが極めて安定しているのでしょうね。

私たちのビームテストでは,粒子の多重散乱を避けるためになるべく高い運動量の粒子が欲しいので,Main Injectorからの120GeVの陽子をそのままMTestに送ってもらっていますが,途中にターゲットを入れたり,アブソーバーを入れることで色々な種類の粒子を色々な運動量で出すこともできます。実際,私たちも自分たちのビームタイムにビームの種類やエネルギーを変えました。加速器のコントロールルームに電話して待つこと10分とか15分くらいで,自分たちが希望した種類と運動量のビームになります。どれくらいの純度のビームかは置いておくとして,これだけ簡単にビームの種類を変えられると,目的に応じて色々なビームテストをやれそうです。

また,ビームテストをやるユーザーが使う目的で,トリガー用のシンチや,トラッカー,粒子識別用のチェレンコフカウンターなんかがビームラインに置いてあるので,読み出しがどうなっているのか知りませんが,そこら辺のインフラも整備されています。ユーザー用の遠隔操作できる架台も置いてありますし,何をどうやって使えるかを詳しく知っていれば,かなり楽に準備をすることができそうです。

それから,一番驚いたのは,FTBFのユーザーをサポートする専属のテクニシャンが数人いることです。インフラ,メカニカル,エレキ,これらの面倒を見てくれる専属の人たちがいるのです。私たちは下見もせずに,まあ,FTBFのコーディネーターから鬱陶しいと思われるくらい私がメールで前もってやりとりはしていましたが,実験道具を持ち込み,それでも2,3時間でインストールできてしまったのは,彼らが手厚くサポートしてくれたおかげです。彼らいわく,頻繁にFTBFを使うユーザーは慣れているのでそんなにサポートしないし必要ないけど,私たちみたいな一見さんに対してはしっかりとサポートしてくれるのだそうです。このリソースは素晴らしいです。

冒頭にも書きましたがオフスピルの時間が多いことと,安全検査が煩雑なこと(こちらは知っていて慣れていれば前もって十分対応可能)を除けば,非常に便利な施設です。それなりにユーザーはいるものの,secondary userとしてなら比較的いつでも使えるというのは,羨ましい限りです。それに比べて日本の状況は悲惨です。1GeV以上のビームでビームテストをやれる施設は皆無です。KEKのHさんをはじめとして,日本で高エネルギー物理をやってる人の多くがこの現状を憂いていますが,すぐに解決できる話ではないので,当面は現状が続きます。ヨーロッパにはCERNがあるし,DESYもそこそこはやれるみたいです。色々なところで言ってますが,この現状ホントなんとかしたいです。

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いよいよビーム

昨日から私たちのビームタイムが始まりました。

昨日は朝イチで検出器のインストールとセットアップを始めて,昼前に準備を完了しました。その後,Fermilabでビームテストをやる際にはOperational Rediness Clearance (ORC) inspectionというものをクリアしないとならず,これをクリアするために一昨日,そしてその前は準備をしました。このORCは,電源の定格電流よりも十分大きいケーブルを使っているかなどをチェックするもので,Fermilabのビームテスト施設はのんびりとした感じだと数日前に書きましたが,ORCだけは非常に厳しい融通のきかないものでした。まあ,安全チェックなので融通がきかないのは仕方ないのですが,それにしても,これをクリアするのはかなり面倒でした。一度こういうことがあるということを知っていればそれに合わせて準備をするのでそれほど大変ではありませんが,今回は始めてだったので,予想だにしていないことをたくさん言われ,対処に追われました。

ORCをクリアした後は,その書類のサイン待ち。複数の人が順番にサインをしないとならないため,そもそも時間がかかる上に,昨日はサインすべき人の一人がなかなかつかまらず,サインオフされたのは結局夕方になりました。その後はいよいよビームをもらえて夜中順調にデータ収集をしました。ただ,検出器の調整に問題があることがわかり,その調整を今日行いました。

ビームタイム中に実験場にアクセスするには,コントロールアクセスという手続きを踏みます。これもFermilabならでは(?)の厳しい約束事で,その段取りをミスると(=インターロックを落としてしまうと)加速器の人が現場を検査確認する必要があり,長時間ビームがダウンしてしまう上に,復旧作業が面倒くさいので加速器の人が凄く不機嫌になります。なので,コントロールアクセスはなるべく避けたいのですが,検出器の調整作業のためにはそれをしないわけにはいかず,今日は2回ほどそのコントロールアクセスをしました。1回目は調整作業のつもりで,そして2回目は1回目の調整作業によって新たな問題を仕込んでしまったため,その問題解決を行いました。

そんなこんなで,昨日の静かな夜と違い,慌ただしい夜の始めでしたが,それ以降は順調に安定してデータを集めています。済んでみると適度なトラブルやアクシデントがあり,ビームタイムを楽しんでいます。事務作業とかと違って,やっぱり楽しいです。

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安全講習など

どこの研究所にもありますが,Fermilabでも実験をやるためには幾つかの安全講習を受けなければなりません。Fermilabの場合,実験に関連したものだけでなく,雇用者あるいはユーザーになったら受けないとならない講習が数多くあります。その多くはオンラインで受講(実際には最後のテストに合格する必要あり)できるので,今回こっちに来る前に,ビームテスト参加者は全員オンラインで受けられる講習は全て済ませてきました。私がFermilabにいたときになくて,今回新しく受講したものの中で一番驚いたというか面白かったのは,銃などの武器を持った人間が襲撃してきたらどうすべきかという講習でした。Run, Hide, Fightだそうです。お国柄とはいえ,なかなか凄い項目が必須科目に入っているものです。

大抵はオンラインで受講できるのですが,放射線従事関連の本当に重要な項目関連はオンラインではなく実地で講習を受けないとならないものがあり,昨日は,それをビームテスト参加者全員で受けてきました。その講師が,昔の人と同じだったのはまた懐かしかったです。Dzeroにいたときもその人でしたし,さらに,私が博士課程の学生時代にKTeVをやっててFermilabにいたときも,同じ講師の人でした。20年間ずっと同じ人というのもなんだか感慨深いです。

そして昨日私にとって重要だったのは,同じ時期に一緒に実験をするグループのリーダーの人とのビームタイムをどう分けるかの相談でした。私たちがビームテストを申し込んだのはかなり遅かったので,別のグループがprimary user,私たちはsecondary userということで,彼らにビームタイムの優先権があります。同時に走れれば,彼らのパラサイトとして24時間お互いがビームを使えるのですが,話を聞いた所,検出器の性質や必要なビームの種類とエネルギーが違っていることがわかり,ビームタイムは共有しないことになりました。ということはつまり,1日を2つに分け,ビームタイムをお互いが半分づつ使うわけで,となると,primary userは当然昼間,私たちは夜中のビームタイムということになりました。まあ,事情は知っていたので,こっちに来る前からビームタイムは夜中だと思っていて,この結論自体に驚きはあまりないのですが,primary userのリーダーが極めて交渉しづらい相手だったのには参りました。

今ビームタイムを持ってるイタリア人とは仲良くなって色々な話をします。そのイタリア人が,今回私が交渉した相手はvery tough Russianだと言ってたのですが,まさにその通りで,お互いが協力しあうという感覚を持ち合わせていない人でした。その点,仲良くなったイタリア人というのは真逆で,彼らの手伝いを私にして欲しいことがあると,まず私たちにやけに親切にしてきて,その厚意を受けると,今度は逆に何かをしてくれと頼んできます。そういうところを日本人的には調子いいやつだな,と感じるわけですが,そのほうがまあお互い楽をできるわけですから,処世術としてはありだなぁ,とロシア人と交渉をした後には強く感じました。

検出器の準備もYくんが中心となって順調に進んでいて,今日はこれからいよいよビームラインへのインストールです。午前中にインストール,昼から,Fermilabの担当者による実験装置の安全確認があり,primary userともども準備OKとなるといよいよビームです。って,まあ,私たちのビームタイムは夜なので,私たちの欲しいビームを貰えるのは今日の夜からになります。

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