ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

テラスケール研究会など

一昨日土曜日は,東大にてテラスケール研究会がありそれに参加してきました。去年阪大でやったもののシリーズで,東大で年何回か1日間の研究会をA軍曹が走らせています。それに加えて年1回どっかの大学で3日間の研究会をやるというのがここ数年の慣習となっています。去年はそれが阪大だったというわけです。今年は12月21-23日の日程で東工大でやります。新学術と絡んだこの研究会はおそらくそれが最後になるはずです。13TeVの結果をそれなりに発表できるであろう日程になっているので,そこですんごいニュースを発表したいものです。

研究会の中身は,LHCのRun1で見られている幾つかのエクセスにフォーカスしたものでした。最も典型的なのは,ATLASで見えているWW(Z)のハドロニックチャンネルでのエクセスで,これについてはまあ当然理論のほうからも幾つかの可能なモデルの提案がありました。その他ではCMSのH→τμとかATLASのZ+MET+jetとか,2σ前後のエクセスをおさらいしました。実験のほうのトークはどれもわかりやすく,よく纏まったものだったと感じました。それらの解釈なども含めて勉強になりました。

そして,昨日は久々の休日でした。きっちり3週間ぶりで,この3週間は滋賀での濃密な4日間,その直後の理事会を含めたCERN8日間,人生初のスタジオでのテレビ収録,久々の授業,等々とかなり密度の濃い3週間だったので,昨日の休日は日照り続きの後の雨のようでした。そのおかげで今日はだいぶリフレッシュ感があります。体力的なものはともかく,子供と遊ぶのは精神的な疲れの何よりの薬です。

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久々の授業

昨日は久々の授業でした。KEKに異動はしましたが,阪大とのクロスアポイントにより,大学院の学生の指導だけでなく3年生の物理学実験の授業も担当しています。私の担当の第1回目が昨日でした。この授業は午後マルマルで,第1回目(と2回目くらい)だけは私が色々と説明をしなければならないので,本当に長時間の授業となります。久しぶりだったこともあり,かなり疲れました。3回目以降くらいになると,私が説明する必要はほとんどなく,学生が与えられた課題をこなすために淡々と作業をするので,私的にはだいぶ楽になります。

この授業を担当するのはもう3年目になるので,それほどの刺激はもうないのですが,今回はTAのYくんの活躍ぶりが面白かったです。受講している学生よりも目を輝かせて非常に楽しんでいる様子が興味深かったです。KEKのサマーチャレンジでも彼のTAぶりを見たことがあるのですが,そのときと非常によく似ています。毎年,この授業ではTAの学生が活躍してくれて,3回目以降は私があまり絡まなくて済むのですが,今年も間違いなくそうなりそうです。Yくんなんて,下手すると私よりも教えたくてウズウズしている感じです。

この授業は,6回ないしは7回で1グループが1つのテーマを終え,担当もこの6回ないしは7回が一塊になっています。ということで,これから数週間は,阪大勤務の比率が上がります。って,今日はもうKEKなんですけどね。ははは。

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テレビ収録

今日は,NHKワールドのScience Viewという番組の収録に行って来ました。基本的には海外向け番組で,日本でもケーブルテレビだと見られるようです。あとはウェブで,特定の放送日とオンディマンドで見られるようです。ちなみに,今回の収録番組の放送日は7/29です。私がガチガチに緊張している情けない姿を見たい方はご覧になってください。

内容については放送前なので言いませんが,会話が英語なのでもう私はもう沈没寸前でした。放送後に詳しいことを書きますが,今は収録を終えてとにかくホッとしました。同時に,初めての経験だったので,やることなすこと全て物珍しくて,そういう意味では非常に面白い興味深い体験をさせてもらうことができました。

あ,ちなみに内容は加速器に関する話です。KEKBやLHCなどの素粒子実験から,物性研究としてSpring-8,そして医療利用のBNCTと,幅広い分野をカバーする内容です。私も全体を繋ぎ合わせた物を当然まだ見ていないので,番組を見るのが楽しみです。

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リモートコントローラーからタッチパネルへ

昨日の夕方CERNから戻ってきましたが,休む間もなく今日はミーティング三昧の1日でした。朝からさっきまで,合計4つもミーティングがありました。メールの処理とミーティングだけで今日は終わりそうです。

さて,本題ですが,と言っても大した話ではありません。

今回もいつも通り,日本とヨーロッパの乗り継ぎ地の間はJALを利用したのですが,なんと,座席からリモートコントローラーがなくなり,タッチパネルスクリーンだけになっていました。それに伴いタッチパネルスクリーンが大きくなったので,映画などを見るのはよいのですが,問題はゲームです。そうです,私が飛行機移動で一番嫌いなのは,後ろの座席の人に私の背中部分を触られることです。タッチパネルを触り続ける人,強く押す人にイライラするという話は,このブログでも何回となく取り上げています。タッチパネルをやめてリモートコントローラーに戻して欲しいということも何度も言ってますが...世の中は私の希望とは逆行して動いているようです。

ラッキーなことに今回は,後ろの人があまりがタッチスクリーンを触らない人だったので問題はありませんでしたが,これがそうではなかったら悲劇です。物凄い勢いでゲームをやられたら,と想像するだけで恐ろしいです。でも,リモートコントローラー廃止→タッチスクリーンの充実というのが世の中の流れということは,私みたいな人間はかなりの少数派なんでしょうね。マイノリティはいつの世も我慢を強いられることを実感します。

しかし,流石にアクションゲームはありませんでした。上海,麻雀,チェスや,私がよくやる数独のようなボードゲームばかり(?)だったような気がします。ということは,タッチスクリーンで攻撃される人のことも航空会社は多少考えているのかもしれません。

まあ,いずれにせよ,これからは今までよりも一層,後ろの人に恵まれることを祈っています。

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CERN理事会終了

CERN理事会というものに初めて出席しました。と言っても,日本はメンバー国ではないので,出席できるセッションには限りがあり,木曜にあったLHC関連のRestricted sessionと,金曜午前のopen sessionの2つのみの出席でした。何しろ初めてなので,慣れないスーツ姿ということもあり(?),かなり緊張しました。また,会議の内容を記録して日本グループに知らせるための書記の役目があり,何を言ってるのかほとんどわからない発表を必死に聞くので,通常の会議の何倍も疲れました。というのも,物理関連の内容はいいのですが,それ以外の内容が多いんですね。財政やら,特に問題になってる年金のこととか,コンプライアンスとか,そういう議論だと単語の意味もわからず,相当にちんぷんかんぷんなのです。

その他にも物理屋的には全く慣れていない仕事が幾つかあって,かなり刺激的な出張となりました。その職務から解放されて,昨日は,CERNに常駐している若手ポスドク3人と晩飯を食べに行きました。海外の研究機関に属するATLASポスドク,CMSポスドク,加速器ポスドク,とかなり幅の広い繋がりの人々でしたが,みんな凄く優秀で楽しそうに物理の話をするので,一緒に行った私は疲れが吹き飛びました。最近の私はどうやったら予算を取れるか,限りある予算内でどうやりくりするかばかりを考えていて,物理のことを考える機会があまりないのですが,昨日は久々に楽しめました。

今日はこれから日本に戻るべく空港に向かいます。預けた荷物がよくなくなると評判の(?)ヒースロー経由なので戦々恐々としています。そうだ,ホントはこっちに来る時と同様ヘルシンキ経由でチケットを取ったのですが,数日前に,ジュネーブ→ヘルシンキ便が欠航になるのでロンドン経由に勝手に変更になりました。出発直前ではなかったので混乱がなくてよかったですが,荷物がちゃんと届くか心配です。加えて,わりと直前の変更だったので,時間的にちょうどよいジュネーブ→ロンドン便が満席で,乗り継ぎが悪いのがつらいところです。ロンドンでおそらく4時間以上待たなければなりません。。。

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滋賀からCERNへ

春の学校を終えた翌日土曜に春の学校と同じく滋賀でやった研究会に出て,さらにその翌日の日曜にはCERNに移動しました。ということで,出張続きです。

なぜCERNに来てるかというと,ATLASのcollaboration meetingと,CERNのcouncil meetingの一部に出席するためです。前者は普段通りの格好ですが,後者はスーツ。ということで,前回はずっとスーツで過ごすCERN出張でしたが,今回は基本普段着ですが,スーツと靴も持って来ました。

そんなことはさておき,collaboration meetingということでATLASの近況ですが,これまでに約8pb^{-1}のデータを収集しました。今はテクニカルストップと言って加速器は動いていないのですが,また今週の終わりから動き出します。ただし,約10日間はこれからルミノシティを上げるための調整をするので,物理データ収集の再開は来月初めになる予定です。ちなみに,これまでの低ルミノシティランではバンチの数がオーダー10で,ルミノシティは1E32程度でした。7月からは50nsバンチ間隔で走って,その後,年の後半からは25ns間隔にする予定です。

検出器側も大きなトラブルなく比較的順調に実験を行っています。IBLを新たに加えたので,IBL周りのDAQにはマイナーな問題がありますが,それでも全体としては非常に順調です。Calibration等はまだまだですが,最初の8pb^{-1}のデータからすでに標準模型粒子がたくさん見えています。EPSというヨーロッパでは重要な会議とみなされている会議が7月の後半に,そして8月にはLepton Photonという大きな会議があるので,なんとかそれに向けて結果を出せないかと議論していますが,なかなか厳しそうに見えます。どうなることかわかりませんが,もし仮に何かを出したとしても,WとかZとかを使って実験が順調に動いていることを見せる程度かなぁという気がします。

ちなみに今日のmeetingでは,Oくんがシリコンストリップ検出器関連の発表をしていました。ピクセルのほうでも日本人が活躍していますし,当然TGCは日本グループが責任をもって運転していて,日本人研究者の活躍が見られるのは嬉しいですね。

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第5回春の学校終了

水曜から昨日までの3日間,ここ数年で恒例となってきた高エネルギー物理春の学校を開催してきました。今回も多くの参加者と優秀な講師陣のおかげで,非常に盛況な会となりました。参加して下さったかた,ありがとうございます。毎年同じ感想を持つのですが,参加学生の活発な質疑応答,そして,異常な盛り上がりをみせるポスターセッションは今年も健在でした。日程がタイトだったかと思いますが,参加した学生さんたちには良い刺激になったのではないかと思います。

この学校も今年で5回目。運営者側も段々年を取ってきているので,我々より若い世代の主催者も組み入れつつ,来年度以降も開催を続けようと思っています。

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Run2開始

いよいよ始まりました,13TeVでの物理データの収集開始です。リンク貼りませんが,詳しくはCERNのウェブサイトをご覧ください。現地時間の昨日の朝にRun2を開始する予定があり,それに向けてCERNではプレスリリースの用意をしていましたが,ビームはなにぶんナマモノですから,実際にいつ開始できるかはわかりません。そんなこんなで,昨日はCERN側のプレスリリース対応に振り回された1日でした。

ちなみに,ATLAS日本グループにもウェブサイトがありまして,そこに行くと,リリース文の日本語訳なんかを見ることができます。Kさんがいつも頑張ってメインテナンスされています。

今日はLHCの調子はイマイチでアクセスしてるみたいですが,全体としてはよくスケジュール通りに動いたものだと感心しています。これだけ大きな装置を予定通りに動かすには,技術力だけでなく全体のコーディネーションその他の総合力が必要です。加えて,スケジューリングも保守的だったのかもしれません。加速器の専門家ではないので詳しいことはわかりませんが,とにかく,大きなトラブルなく順調に実験が立ち上がって本当によかったです。

13TeVということで,SUSYなどの発見に大きな期待がかかりますが,いくらなんでもすぐには結果を出すことはできません。検出器の調整というか較正などをやり直し,それなりのデータを貯め,となると,最初の物理結果を発表できるようになるまでにはそれなりの時間が必要です。ですので,結果の発表についてはもう少々お待ちください。

ところで,予定では年内に10fb^{-1}ほどのデータを収集します。これはRun1の約1/3ですが,ヒッグスの生成断面積は重心系エネルギーが上がったことで約3倍になります。ですので,年内に集めることのできるヒッグスの数はRun1とほぼ等価になります。そこで,ttbar生成断面積測定のように,重心系エネルギーが変わったことでヒッグスの生成断面積も理論予測通りに変化するかどうかを調べるのは,Run2の最初にできる興味深い測定の一つとなります。ま,自分の興味が相変わらずヒッグスだというバイアスもあるわけですが,加えて,見えたとはいえハッキリと見えたわけではないH→ττをもっとハッキリと見て,かつ,クォークとの直接結合を見えるH→bbも早く捕まえたいですね。

自分で手を動かして解析しているわけではありませんが,色々と楽しみが多いです。

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つくばでの車の運転

つくばで車を運転していると,カルチャーショック的な驚きにたまたま遭遇します。私たちの仲間内ではよく言われていることなのですが,慣れないうちは意識して注意していないと結構危ないです。すぐに思いつく点を幾つか挙げると...

− 信号が赤になっても突っ込んで来る車の量が半端ではありません。色々なパターンで存在するのですが,たとえば,信号が赤に変わると同時に右折だけ可能な状態になる交差点よくありますが,その右折だけ可能状態になってからも延々と直進する車が続き,油断すると対向車で右折しようとしている車が右折しそこねるくらい突っ込んできます。あるいは,バリエーションを変えてるだけですが,右折だけ可能状態が終わったあともこれまたガンガン右折してくる車が非常に多いです。右折だけ可能状態になっても直進して来る車が多過ぎて全然右折できないので,結果として,信号無視をしないと永遠に右折できないということになってる可能性もあります。

− 車の速度分布の幅が広い気がします。これは私の錯覚かもしれませんが,私の通勤路の大部分は片道2車線で,中央分離帯あり,かつ,歩道も植え込みを介して分離している,まあ,非常に広い道です。数字を言っちゃうと微妙ですが,世の中の人の多くがどれくらいで走っているかご想像ください。そういう道で40km/hそこそこで走ってる車がよくいるのに驚きます。車社会だから高齢者がゆっくり運転してるのかと思いきや必ずしもそうではなく,交通渋滞を作ると同時に,周りのドライバーをイライラさせるのが趣味の人がかなりいるようです。

− 信号待ちしてるときの車間距離が平均して非常に大きいです。何にもないところなら別に問題はありませんが,信号と信号の間隔が非常に狭いところが何箇所かあり,バッファに収まるべき台数がバッファに収まらないと当然渋滞を引き起こします。もっと顕著なのが,右折レーンがある交差点です。たとえば,普通に詰めて止めれば5台止まれる右折レーンに2台とか3台しか止まってないなんていうことがよくあります。そうすると,右折レーンというバッファから溢れた,右折しようとしている車は直進レーンで待たざるを得なくなり,朝の交通量が多い時間帯などは,こういう些細なところで渋滞が増幅されます。細かいところを挙げると他にも色々あるのですが,とにかく,渋滞を減らすような,他の車がスムースに走れるような配慮が極めて足りず,なくてもいい渋滞を引き起こしているパターンを,少なくとも私の通勤時はよく目にします。

− そしてこれが一番の驚きです。まず,当たり前のことですが,信号がどのように動くか確認します。右折だけ可能状態のある信号だと,赤から始めると,赤→青→黄色→(赤+青右矢印)→黄色→赤になります。昔は2回目の黄色はなかったような気がするのですが,最近,2回目の黄色が出る信号よくありますよね。この2回目の黄色のときにダッシュで直進する車がたくさんいます。つくばに来る前だったか,悪友のNさんに,2回目の黄色で直進する車がいるということを聞いていたのですが,そんな無茶なヤツは滅多にいないだろう,と思っていました。しかし,確かによくいます。赤+青右矢印で右折している車に対してもう赤になるよという黄色だと通常は解釈しますから,逆に言うと,右折しようとしてる車は2回目の黄色だと通常よりも勢いを付けて右折しようとする可能性があります。そこに対向車側から直進するのですから,相当な危険度です。本当に油断なりません。あまりにも危ないので捕まえてやりたいのですが,そんなこと自分にできるわけもなく,気をつけることしかできません。ただ一つ警察,あるいは信号を管理している所に言いたいのは,赤→青→黄色→(赤+青右矢印)→黄色→赤という動きは間違ってるということです。2回目の黄色は正しくは,(赤+黄色右矢印)ですよね。常識的に2回目の黄色は自動的に(赤+黄色右矢印)と判断しますが,あくまで一連の流れとして信号をずっと見ていた人にしかわからないことで,たとえば,脇道から出てきた直後の運転手が,今問題にしている信号を見たら,1回目の黄色か2回目の黄色か判断つきません。基本,黄色は一時停止という原則論がありますが,実際には黄色は加速のサインと考える人も多いわけで,原則論を徹底させるなら,黄色で交差点に突入した車をガンガン検挙するなどすべきです。

だいぶ長くなりましたが,結論は,車の運転は本当に油断ならないということでしょうか。あと,最後の例に関してだけは,信号そのものを整備してもいいのではないかと思うのでした。

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